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アマチュアゴルファーが上達するために「思い込み」から脱却して「逆説」を試してみよう

重箱の隅、つつかせていただきます|第27回

2022/11/03 ゴルフサプリ編集部

ドライバーショット

スイング、ゴルフギア、ルールなどなど…。ゴルフに関わるすべての事柄の“重箱の隅”をゴルフライター・戸川景が、独自の目線でつつかせていただくコラムです。

Text by Hikaru Togawa
Illustration by リサオ
GOLF TODAY本誌 No.605/74ページより

なぜ〝逆説〟を試すべきなのか?

なぜ〝逆説〟を試すべきなのか?

ゴルフのレッスン、特に雑誌の記事などでは、よく真逆と思えるような内容が展開されていることがある。たとえば「左手でリードしろ」と「右手で叩け」とか、「体重移動しろ」と「その場で回れ」とか。

一見、矛盾しているようなので「雑誌のレッスンはいい加減」とか「プロによって言うことが違うから混乱する」といった苦情が聞こえてくることがあるが、実はこれ、いずれも正しいレッスンであり、間違いではない。単に〝程度の問題〟なのだ。

クラブは片手で振るわけではない。両手で振って、右手で打ちにいってフックするようなら「左手リード」のイメージで安定するかもしれないし、振り遅れてスライスするようなら「右手で叩く」とつかまって飛ぶようになるかもしれない。ターンの速度を上げようとして体が開きすぎるようなら「体重移動」を意識すると直るかもしれないし、身体を揺さぶりすぎて打点がブレるようなら「その場で回る」意識で振ったほうが安定するかもしれない、というわけだ。

要は〝バランスを崩さずにクラブを振り回し、打点と打面をコントロールする〟にはどうしたらいいか、ということが大命題。

ゴルファーの身体能力には個人差があるので、いろいろな〝ヒント〟を試すことが必要。だから、レッスン内容は千差万別になっていくのだと思う。

アマチュアならトライ&エラーを楽しもう

なぜ〝逆説〟を試すべきなのか?

問題は、どの内容が自分に効くのか、見極めがつきにくいということだろう。逆に言えば、見極めがつくようなら練習法にも迷わず、雑誌のレッスン記事にも文句は言わないはず。

どうすれば見極めがつくのか。オススメはティーチングプロに教わることだ。鏡やビデオ撮りで自己診断しても、思い込みが判断を狂わせることが多い。第三者の目を利用するほうがいい。

だが、ティーチングプロもピンキリなので信頼できない、なんとか自己流で上達したいというのなら、普段心掛けていることに対する〝逆説〟〝異論〟と思われるヒントにトライすることだ。

すでに〝経験則〟にとらわれている大人は〝理屈を理解〟しないとなかなか先へ進めない。理解を後回しにして無理に進めると、悪いクセとなる〝我流〟が育つ。ここから〝練習するほど下手を固める〟ことになる。

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この流れを止めるには〝思い込み〟から脱却する必要がある。だからこそ〝逆説〟は試してみる価値がある。

たとえばパッティング。「手首を使うな」というが、では手首を使ったらどうなるのか。動いてしまうとミスが出る、それなら意識して動かしたら、どうなるのか。

歴代パットの名手には、リストヒッターは数多く存在する。グリーンの高速化でショルダーパットの名手は増えたが、リストヒットを否定する必要はない。スナップを利かして打つほうが、距離感も方向性も合う、という人はいても不思議ではない。

オーバーラップは元々右手のタッチを生かす握り方で、手首を固めるものではない。スティーブ・ジョーンズはフルショットもこのグリップで1996年の全米オープンに優勝している。

大人は〝経験則〟と〝常識〟が好きだから、練習法もルーティン化することが好きだし、何か別のことにトライすると、それまで積み重ねてきたことが崩れるような怖さを感じやすいのかもしれない。

だが、ゴルフは〝遊び〟だから、本当はリスクにおびえることなくトライ&エラーを重ねるほうが楽しめる。
ただ、これは〝仕事〟にしているプロには無理かも。アマチュアならではの発想、特権かもしれないが。




戸川景(とがわ・ひかる)

1965年3月12日生まれ。ゴルフ用具メーカー、ゴルフ誌編集部を経て㈱オオタタキ設立。現在、ライターとしてゴルフのテーマ全般を手掛けている。


重箱の隅、つつかせていただきます

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