かつてウッドもアイアンもフェースは凹面だった!いずれはドライバーのフェースが平面になる…!?
ゴルフそもそも調査部 vol.9【今回の調査テーマ|どうしてアイアンのフェースは平面で、ウッドのフェースは曲面なのか?】
現代のゴルフギアは、先人の創意工夫が積み重ねられてきたもの。時に感じる疑問や「なぜ」「どうして」を、それらを形作ったきっかけやエピソードで振り返ってみよう。今回の調査テーマは「どうしてアイアンのフェースは平面でウッドのフェースは曲面なのか?」だ。
GOLF TODAY本誌 No.609/124〜125ページより
今やウッド系クラブのフェースは緩やかな凸面が常識だが、1世紀ちょっと前までは、逆の凹面が流行していた。
フェザリー(羽毛球)をホッケーのごとく弾いていた時代は、マレット型パターをフラットにしたようなロングノーズ型の木製クラブが主流だった。
基本的にフェースは平面だったが、18〜19世紀後半には〝コンケーブ〟と呼ばれるトゥからヒールにかけて凹面のフェースのものも多く生まれ、その形状が食卓のスプーンに似ていたから〝スプーン〟と呼ばれるようになったのだ。
ホッケー的な打ち方からすると、凹面フェースのほうが球を捕まえやすかったのだろう。だが、19世紀半ばにゴム球のガッタパーチャが普及すると、その硬さでフェースが摩滅、破損するクラブが続出した。