1. TOP メニュー
  2. スコアに効く
  3. 「ボギーで良いのだ」の気持ち。スタートホールで大叩きしない方法はこれ! 目標は低く、静かな気持ちでプレーに入る

「ボギーで良いのだ」の気持ち。スタートホールで大叩きしない方法はこれ! 目標は低く、静かな気持ちでプレーに入る

吉本巧のゴルフギア教室 第76回

2025/07/19 ゴルフサプリ編集部

ゴルフコース

朝イチのティショットを曲げて、アプローチをダフリ……スタートホールからいきなりのトリプルボギー。スタートホールからつまづいてしまうと、ダメージは大きい。そこで、スタート3ホールで大叩きしないための方法をプロコーチ・吉本巧に教えてもらった。

スタートから3ホールは自分がやりたいゴルフをしてはいけない

スタート前には、その日の心理状態によって、気持ちを高める、集中する、心を落ち着かせる、といった時間を作りましょう。テンションが上がりすぎてもいけませんが、何となくスタートするのが一番失敗しやすいので、5分くらいでもいいから他のメンバーとちょっと距離をとって自分と向き合う時間を作る。そこで深呼吸をするなり、目を閉じるなどして気持ちを整えてスタートに備えましょう。

その日の目標を明確にすることも大事です。スコアもそうですが、スイングに関わること、心がけなど何でも構いません。例えば「今日は最後まで絶対に諦めない!」「途中でキレない」など、決めた目標をスコアカードに書き付けておき、それを見ながらプレーしてもいいでしょう。

ラウンド全般の目標とは別に、スタートから3ホールの目標も立てますが、こちらは設定を低くするのがポイント。スコア、スイング、メンタルの3つでゆるめに目標設定をするとなおいいです。

例えば90切りが目標ならボギーは100点、パーは120点、3ホールで3オーバーなら十分とか、スイングならマン振りせず、結果は60~70点でいいと決めておく。メンタルならド緊張しても不安になっても全部受け入れる。そうなるのは一生懸命やっている証拠ですから、あえて自分を褒めてあげる、といったようにです。

良いスコアの必須条件。ティショットは距離を稼げなくても2打目が打てるところに!

あなたは本当に、良いスコアで回れるティショットを打っていますか? 石井良介が言う「良いスコアで回れるティショット」とは...

あわせて読みたい

スタートホールは飛ばそうとしないこと!

ここからはスタート後の心がけ。上記の内容とも関連することですが、まずティショットは絶対に飛ばそうとしないこと。スタート3ホールはまだ体がラウンドに馴染んでおらず、ボールに対する“当て感”もないので、ちゃんと当たるはずがありません。振るほどギャンブルになるし、そもそも勝負するところではないですから、芯に当てること、2打目が打てるところに運ぶことを最優先しましょう。

その意味では、スタートから3ホールはまだ自分がやりたいゴルフをしてはいけない、とも言えます。ゴルフ場に合わせるような立ち位置でコースに順応すること。広いのか狭いのか、ラフは長いか短いか、グリーンは速いか遅いかなど、3ホールかけてコースのキャラクターを分析し、どうすればスコアが作れそうか考えましょう。3ホールでコースを観察し、無駄な戦いをしない体制ができれば、多少スイングが悪くてもスコアになってきます。

反対に、はじめから自分がやりたいゴルフをやろうとすると噛み合わず、コースを相手に苦しい戦いを強いられることになってズルズルいきます。よくあるのはカーブした短めのパー4やドッグレッグでのショートカット。何ホールか消化していればいいですが、スタートから3ホールではホールに対して斜めには立ちづらいのでミスが出ます。つまりは、なるべく丁寧なゴルフを心がけるということ。一つ一つのプレーはもちろん、歩き方、同伴プレーヤーとの会話、クラブの扱いまで丁寧にすると、繊細な感覚が研ぎ澄まされて感性を使ったプレーができるようになります。それぞれのレベルの中で安全運転をすることが流れを掴むきっかけになるのです。

とはいえ、3ホールで大叩きすることもあるでしょう。そんな時も決してスコアを取り戻そうとしてはいけません。まだコースにも、プレーすることにも馴れていないのだからうまくいくわけがない、と受け入れて、当初の姿勢を変えずに丁寧なゴルフを続行する。そうすれば悪い流れは断ち切れます。

あら不思議!これをやると緊張しない! 朝イチショットは6つ数えてから打つ!【勝又優美・アマチュアの悩み解決】

なぜだか朝イチのティショットというのは緊張してしまう。そんな悩みを抱えているゴルファー、けっこう多いのでは? そこで、...

あわせて読みたい

また、ミスをしたりアクシデントがあった時に、自分やコースを罵ったり、モノに八つ当たりする人がいますが、いうまでもなくこれもダメ。最初の段階でこれをやると一気にネガティブモードになってしまい、自分を取り戻す、あるいは再び自分と向き合えるようになるまでに時間がかかります。大変ですが、最低限スタート3ホールは何があってもグッと飲み込み我慢しましょう。

スタートから3ホールをナメてはいけません。気を緩めるとアッという間に崩れます。逆に調子に乗りすぎてもよくない。プロの多くはスタートから3ホールでうまくいくのは運がいいからと割り切っています。ラッキーと思うくらいのメンタルバランスでラウンドするのが丁度いい頃合なのです。これができると必然的に謙虚な姿勢で3ホールをクリアできますから、その姿勢のまま4ホール目以降を迎えられます。すると程よい緊張感でスイングも適度になり、コースにも馴染んでどうすればいいかがある程度見えてきます。こんな状態になれるのがスタート3ホールの理想です。

吉本巧
よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・中央区日本橋浜町の「吉本巧ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。

【絶対に置いてはいけないボール位置】なぜ長いクラブほどボール位置が左になるのか知ってる?

ご存知の通り、ショットを打つ際のボール位置は、番手が上がる(長くなる)ほど左寄りになります。でも、なぜそうなるのか知...

あわせて読みたい

アイアン・ユーティリティが『ちゃんと飛ぶ』本当に正しいボール位置

アイアン、ユーティリティのミスショットの原因、もしかしたらボール位置かも? そうだとしたら、スイングを変えたり、クラ...

あわせて読みたい

スタートホールで大叩きしないために!謙虚なメンタルで始めよう「朝イチはボギーでいいや」が吉!

スタートホールで大叩きした経験をみなさんお持ちですよね?大叩きを防ぐためにどんな工夫をしていますか?私はスタート前の...

あわせて読みたい

朝イチのティショットを打つ前に思い出して! 『ミスが出やすいアドレスあるある』を解説

今回から数回にわたって100切りできないアベレージゴルファーの特徴を紹介。当てはまる人は要注意。もしかすると、それが原因...

あわせて読みたい