「甘く見ていると、必ず後でしっぺ返しをくらうのです」ゴルフも仕事も"絶対はない"等価の世界
伝説のアマチュアゴルファー中部銀次郎の「言の葉」vol.12
伝説のアマチュアゴルファー中部銀次郎の「言の葉」。
「プロより強いアマチュア」と呼ばれた中部銀次郎氏が遺した言葉は、未だに多くのゴルファーのバイブルとなっている。その言葉一つひとつを、皆さんにお届けしていく。
GOLF TODAY本誌 No.612/68〜69ページより
本誌イラスト/北村公司
とすれば、我々レベルでは尚さらだろう。というのもパットをOKし出したら、最初は「ワングリップOK」などと言っていながら、お互いに甘さを享受しだしてOKの距離がどんどん伸びてしまうからだ。
「ワングリップ」はグリップの長さの平均が27cmでかなり短いが、「これなら入るよね」と言い出して、あっという間に60cmくらいはOKにしてしまう。となれば、100回に6回は外すのだから、スコアは5つくらい足すのが本当ということになる。
中部さんは言う。「OKだと思えるような短いパットでも外すことはあります。強くは打てないのだから、短くても芝目の影響は受ける。風が強ければそれもまた大いに影響を受ける。下りの速いパットなら外したら転がって今以上の距離になることだってある。
そこで短いパットをショートする羽目にもなる。切れるラインならばカップの真ん中を狙えないことだってある。要するに絶対に入るパットなどありえないのです」