右手ばかりをミスの元凶と責めないで!両手は一体化よりも共同作業とイメージ 右手だけで打てるグリップを考える

ベン・ホーガンを先生に!森プロが解説する『アイアンが際立つ!強いアレンジの作り方』【第14回】

2023/09/02 ゴルフサプリ編集部



右手は左手よりソフトに握るのが定番セオリー。だが、ホーガンは締まった右グリップにこだわった。「野球のピッチャーのようにスナップを利かせるには緩まず暴れず、脱力できる握り方が肝心」と森プロ。右手で叩くための“クラブの支え方”を再確認しよう。

GOLF TODAY本誌 No.615 73〜77ページより
イラスト/久我修一 取材協力/東京ゴルフスタジオ
取材・構成・文/戸川 景 撮影/圓岡紀夫

「よくスイングは〝左手リード〟とか〝下半身先行〟とか言われますが、まず〝右手有りき〟だと思います。たとえば極端なツマ先上がりやツマ先下がりの斜面で、いかにボールにアジャストするか。テニスや卓球のように、打面を操作しながら効率よくパワーを伝えて、狙った所に打球を運ぶ。その観点から、身体の他の部位の動きに制限されない、右手だけでも打てる右グリップを考えるべきです」と森プロ。

飛距離も正確性も両立していたホーガンは、右手の緩みを排除することでしなやかなスナップ動作を実現していた。

「手首をしなやかに使うイメージだと、軽く、緩めたグリップになりがちですが、それでは打面のコントロールが効かずにヘッドが走ってしまい、フックのミスが出やすくなります。それに気づいたホーガンは、きっちり締めた右グリップを作り上げていました」