トータルドライビング1位に輝いた桑木志帆はドライバーからアイアンまで全部ドローからフェードに変えた でも、どうやって?

進化する技術「私流」トーナメントにおけるプロのコメントからテクニックを深掘り!VOL.11

2023/09/11 ゴルフサプリ編集部



ブリヂストンレディスオープン以降、トップテン入りが4回と調子を上げている桑木志帆。メルセデス・ランキングでもトップテン入りを狙える位置にいるが、好調の理由は球筋を変えたことにある。なんとドライバーからアイアンまで全てドローボールからフェードボールに変えたというから驚く。まだ試行錯誤の段階ではあるが、曲がり幅を抑えられることによって、狙った地へボールを落とせる確率が上がったという。今季は初のシード入りとツアー優勝を目標に掲げている桑木。目標に向かって大きく前進しているが、どのように球筋を変えたのだろうか。

GOLF TODAY本誌 No.615/134〜135ページより
撮影/相田克己 圓岡紀夫
取材トーナメント/ヤマハレディースオープン葛城 サロンパスカップ

昨年、トータルドライビング1位に輝いた桑木志帆。ただ、彼女が打つドローボールは左へ曲がる度合いが大きく、コントロールしにくい一面もあった。そこで、左へ曲がる度合いを抑えようと試みた結果、フェードボールになっていたという。

 「今まではインサイドからクラブを下ろしていたのですが、それを少しアウトサイドから下ろしてくるイメージに変えました。さらに、ボールの上からクラブヘッドを下ろすようにしました」

アウトサイドインのスイング軌道で軽いダウンブローの軌道で打ったところ、ストレートに近いフェードに。スピン量などは機械で計測しながら微調整をしたが、ある程度狙ったところへボールを落とすことができるようになった。特に顕著なのがアイアンショットだ。

 「ドローだとピンを狙える状況が限られてしまいますからね」。

どうしてもランが出るドローでは、ピンが右サイドや手前にあるときは狙いにくい。しかし、フェードならボールが止まりやすいので、積極的にピンを狙えるようになる。また、曲がりが大きいドローに比べると、ほぼ真っすぐに近いフェードの方が、ボールをコントロールしやすいメリットもあった。

ドライバーショットでも以前は目標の右を向いて構えたら、そのまま真っすぐ飛ぶミスもあった。それが、今はその心配もないという。最近は飛距離も戻ってきているだけに、あとは方向性をどこまで高めるかが課題となる。