ツアー初勝利を果たした小滝水音!ドライバー並みの幅広スタンスのパッティングは「横峯さくらさんのマネです」
進化する技術「私流」トーナメントにおけるプロのコメントからテクニックを深掘り!VOL.13
大東建託・いい部屋ネットレディスでツアー初優勝を飾った小滝水音。2日目に27パット、最終日に25パットとチャンスをことごとくものにしたことが勝利につながった。そのパッティングスタイルは独特で、特にドライバー並みの幅広いスタンスは大いに目を引くポイントでもある。実は、その幅広スタンスにこそ、小滝の安定したストロークを生み出す秘密が隠されているのだった。
GOLF TODAY本誌 No.617/116〜117ページより
撮影/相田克己
取材トーナメント/NEC軽井沢72ゴルフトーナメント
小滝水音がワイドスタンスでパッティングするようになったのは、小学校高学年からだ。
「テレビのトーナメント中継で横峯さくらさんを見た時、ワイドスタンスだったので、マネしたのがきっかけです」と小滝。
と言っても、横峯がワイドスタンスにしていたのがパッティングではなく、ドライバーショットだった。もちろん、小滝も最初はドライバーショットでワイドスタンスを試したが、ボールをうまくヒットできなかったという。様々なクラブで試した結果、唯一フィットしたのがパッティングだった。
「肩幅くらいのスタンスでパッティングしていたときは、ストローク中に体がフラフラしていました。でも、スタンス幅を広くすると、重心が安定するからか、フラつくことなくストロークできるようになりました」
重心を下げることにより、両手の位置と地面の差も短くなった小滝。それに合わせて、パターも32インチまで短くした。また、ワイドスタンスによって、体幹を使ったストロークが身についた。体の軸を中心にテークバックでは胸を右に向け、インパクトからフォローにかけては胸を左に向ける。その結果、手だけでパターを操作することもなくなり、ボールを打ち損じることも減少。
「今は体重をボールにぶつけるようなイメージで打っています」。
コロがりがよくなったぶん、カップの手前にショートすることも少なくなった。