大型ヘッドドライバーの祖・ビッグバーサ誕生秘話
【第36回】商品開発はドラマ!キャロウェイの代名詞!世界中で爆発的ヒットしたメタルドライバーの名器
ゴルフメーカーの商品開発におけるドラマチックな業界裏話を、メーカー勤務経験のフリーライター・嶋崎平人が語る連載企画。今回はBIG BERTHA(キャロウェイゴルフ)が主役のストーリー。
GOLF TODAY本誌 No.619/70〜71ページより
写真/ゴルフトゥデイ編集部 取材・文/嶋崎平人
それまでのメタルウッドは、重いホーゼルと小さなヘッドで重心が高く重心深度も浅かったため、ヘッドスピードの速い上級者しか使いこなせなかったのだが、その難しさを解消するため、S2H2ウッドは、ホーゼルをなくしその重量20グラム以上を、ヘッド本体に配置することに成功。重心位置を低く深くでき、やさしいメタルヘッドとして評価を受けた。
特に#3ウッドが高評価で、その理由を探るべくカリフォルニア大学サンディエゴ校の研究チームに数値解析を依頼。その結果、重心位置と重心距離、重心深度が理想的な位置にあり、この理想的な重心位置を持つ大型のドライバーであれば、さらにやさしく遠くへ飛ばせることが分かったのだ。
この結果を受け、創業者のイリーが開発者のヘルムステッターに大型メタルウッドの開発を指示。これが「ビッグバーサ」プロジェクトの始動となった。