タイガーやマキロイも賛成する「飛ばないボール」規制でアマチュアの飛距離はどう変わる?
逆上がりできないティーチングプロのゴルフが上手くなる話|第55話
こんにちは。逆上がりのできないティーチングプロ 名取確(なとり・たしか)です。
最近、僕の周りのゴルファーさんと話していると「男子ゴルフは参考にならないから、女子ゴルフばっか見ちゃうな~」と言う方が多いんですよ。そりゃそうですよね。ドライバーで350ヤード超える人たちのゴルフを見たところで、自分たちのプレーには何の参考にもなりません。そんな中、2028年から“飛ばないボール”採用がルール化されることが決まりました。アマチュアゴルファーには、どんな影響があるのでしょう?
写真/ゴルフサプリ編集部
R&AとUSGAがゴルフボールの適合性テストの条件を更新、2028年1月から適用するという発表をしました。今よりも“飛ばないボール”を正式採用!ということですね。でもそれって、、ゴルフボールもクラブも、飛ぶように進化をさせ続けた結果として『今のゴルフはゲームとしては面白くないだろ?!』ということなんですよね。ルール管理をしている側は、危機感を感じているってことです。
さて、私は一応ティーチングプロだから、ちょっとだけゴルフは上手いほうではあるけど、ヘッドスピードは43~45m/s程度。ですから、ドライバーは260ヤード飛べばうれしいし、400ヤードのパー4で残り140ヤードだと8番アイアンで『腕が鳴るぜ!』ってレベルです。これが大学生ゴルファーなどと一緒に回らせてもらうと……彼らはドライバーで310ヤードくらい飛ばして、グリーンまでの残り距離は90ヤードというのが当たり前。
私「2打目、何で打つの?」
学生「58度っすよ」
私「それさ……つまんないでしょ?!(笑)」
なんて会話がなされるわけです。PGAツアーの猛者たちだったら400ヤードなんて2打目は“チョン”ですよ。それか、アイアンでティーショットを打つんです。実際、ZOZOチャンピオンシップでもそんなシーンを目の当たりにしたのではないでしょうか?!
だから、マスターズトーナメントだって、どんどんコースの距離を伸ばしてます。500ヤードのパー4なんて、私たちからすればパーを諦めたくなる“長さ”、でもそれがPGAツアーでは普通になってきていますよね。
私たちは18ホールのそう飛距離が6300ヤードくらいで十分歯ごたえあると感じますが、2023年のマスターズは7545ヤード。1ホール当たり約70ヤードも距離が違う!!
でも、それだけ差をつけないと競技がつまらなくなるわけですね。飛ばし屋たちが、ガーンと飛ばしてチョンと乗せるゴルフなんて、まったくスリルがなくて面白いわけがないので、ボールが飛ばなくなるのは良いと思います。