日本女子プロゴルフツアー、2023シーズンの締め括りである「JLPGAアワード2023」が本日都内で開催され、華やかなドレスに身を包んだ女子プロたちがそれぞれの受賞を喜んだ。その中でも盛り上がったのは、授賞式の最後に発表された特別功労賞。受賞したのはもちろん、スマイル・キャンディことイボミだ。

写真／相田克己　文／角田柊二

2011年に日本に訪れてから13年、弾けるような笑顔と確かな実力で勝ち星を積み重ね、瞬く間に日本のゴルフファンの心をつかんだ。2015、16年には2年連続で賞金女王に輝いた。その中で出会ったキャディの清水重憲さんとのタッグは、自身の活躍に大きく影響したとそこかしこで感謝の言葉を述べている。しかし、2017年の「CAT Ladies」を最後に優勝から遠ざかる。そして、それからが辛かったという。“勝てない”状況から抜け出せない。

それでも、ファンの応援する声が止むことはなかった。そんな応援の声には「勝てなくてもいい、せめてゴルフを楽しんでもらいたい」というイ ボミを思いやる気持ちもあったのではないだろうか。

全世界を巻き込んだコロナ渦を挟み、ようやく世間もスポーツ界も“コロナ以前”の日常を取り戻し始めた2023年2月。イ ボミは、事務所を通じて今シーズン限りでの引退を表明。そして、10月に開催された「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」の出場を最後に、日本女子プロゴルフツアーを引退した。