「10K」の大慣性モーメントって振りにくくないの? 振りにくいと感じる人は短く持つか、短尺にすれば万事解決です
ゴルフライターT島が切り込む!フィッティングショップだから分かるゴルフギア最新事情/第127回
「Qi10」「G430 MAX 10K」など、新作ドライバーで話題の「高慣性モーメント」。そもそも慣性モーメントが高いとなにがいいのか、欠点はないのか、ゴルフライターのT島氏が大蔵ゴルフスタジオの金子フィッターに切り込みます。
写真提供/大蔵ゴルフスタジオ
海外メーカーの新製品も出揃いましたな。
はい、どうですか?今年の新製品は?
うーん、10Kってキーワードが流行ってるということです。
慣性モーメントが大きいという10K、つまり1万ですよね。ゴルフルールで規制されているのが5900という数値なので、アレ?って思っている人は多いと思います。
そうだね。重心位置を軸にしてトゥヒール方向の慣性モーメントはルール規制されています。5900以下にしなさい、という。
今回はそれに加えて縦方向。縦の打点のブレに対する慣性モーメントを加えると10K、つまり1万を超えるという理屈ですよね。
横方向がルールギリギリ+縦方向=10K、というわけです。
縦が4100ぐらいあるってことですね。
そうですね。慣性モーメントが大きくなるとミスヒットに強くなると言われてます。
言われていると言うか…間違いなく強いです!
でも、メリットだけじゃないのです。
はい!ゴルフクラブというのは、トレードオフなんです。メリットがあればデメリットもある。
慣性モーメントが大きくなるとミスヒットしてもヘッドがブレにくい。つまりそもそもヘッドを動かしにくいんですね。だからヘッドを動かしたい人には、動かないよぉーってなります。
フェースを自分で返したい人なんか返しにくいし、動き始めたら止めにくいという。
あと慣性モーメントを大きくする手っ取り早い方法ですが、ヘッドを重くすることなんですけど。重くすると振りにくいのと、ヘッドスピードは落ちますよね。