「また一緒にゴルフがしたいな」と思われる粋な“ゴルフ仕草” ってどんな仕草?
ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】第100回
ゴルフの虜になってもうすぐ半世紀。年間試打ラウンド数は50回。四六時中ゴルフのことばかりを考えてしまうロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、コースや色々な現場で見聞きし、感じたことを書いたのが【毒ゴルフ・薬ゴルフ】です。大量に飲めば死んでしまう毒も、少量なら薬になることは、ゴルフにも通じるのです。
写真提供/篠原嗣典
「スタート時間の前にスタートホールに行くのは、配慮に欠ける愚行だと教わりました」
とんでもない誤解や間違いほど、それらしいので広まりやすい傾向があります。「ビジネスでも、アポイントより早く行くのは先方に失礼ですよね」と、ゴルフには直接関係のないビジネスマナーも一緒になると、説得力があるような気がする人も多いようです。
スタート時間の10分前にティ周辺に行く、というのがマナーですが、間違った“嘘のマナー”では、スタートするときに後ろの組の人が見ているとプレッシャーがかかるし、急かされているように感じさせるから、前の組がスタートしてからホールに到着するのが上級ナマナーだという理屈のようです。
しかし、いわゆるスロープレーにつながるような怠慢な行動は、全体を考えれば心配りでもなく、ただの迷惑な余計なお世話に過ぎません。ゴルフはその日、そのコースに集まったゴルファーが順番にホールを使用していくことで成り立っているのですから。
スタートホールでは、誰にもワクワクドキドキの時間が訪れます。人に見られながら準備して、その日の第一打目を打つのはプレッシャーです。しかし、それがゴルフなのです。誰にも見られたくないのであれば、コースを貸し切ってゴルフをすれば可能ですから、そうすればいいだけのこと。