中島啓太の「日本男子ツアーで最も飛んで曲がらない」スイング!ポイントは“深い捻転”と“軸”にあり
一流プロのドライバーのマネどころ
2000年6月24日生まれ。埼玉県出身。2021年にアマチュアでツアー優勝を達成し、2022年には「マスターズ」に出場。2023年はプロ1年目で3勝を挙げて賞金王になった。
プロ1年目で賞金王になった中島啓太。中島啓太の武器は安定感抜群のドライバーショット。2023年は平均飛距離とフェアウェイキープ率を合わせたトータルドライビングが2位だった。そのスイングから学ぶことは?
GOLF TODAY本誌 No.621 14~17ぺージより
構成・文/野中真一
撮影/相田克己 圓岡紀夫
2023年の中島啓太は日本男子ツアーで最も“飛んで、曲がらない”選手でした。飛ばせるポイントはバックスイングの深い捻転です。すごく体が柔らかいので、右足の角度をほとんど変えないで上半身を回したトップが作れます(写真4)。
ダウンスイングでも下半身を先に踏み込んで上半身が下りてくるのでヘッドが加速しています(写真5)。インパクトからフォローにかけては左腰がしっかり回っているので、体を回転させるパワーによってヘッドスピードを上げることができる。効率良く体を使うことで、スリムな体型でも平均飛距離300ヤードを超えるドライバーショットが打てるのです。
そして曲がらない要因は軸にあります。中島選手はバックスイングで少し軸を右にして、インパクトまで右軸をキープしたままスイングしています。よくアマチュアはインパクトで軸が左に動いてしまうので上半身が突っ込んでカット軌道になってしまうのですが、中島選手のように軸を右に残すことで、ヘッドがレベルブローに近い角度で動いてインパクトゾーンが長くなる。その結果として打点が安定して方向性が良くなります。