ミスは道具のせいだった!? スイングはクラブに支配されている【ダグ三瓶・クラブ選びの超知識(2)】

ゴルフクラブは制御できないから正しい選び方を身につけよう!

2024/03/10 ゴルフサプリ編集部



切り返しから起こるこのしなりが今回のポイント(写真は2024年アーノルド・パーマー招待 撮影/GettyImages)

クラブ選びのスペシャリスト・ダグ三瓶(みかめ)がアマチュアゴルファーへアドバイスを贈る新連載。ゴルフクラブを買う際に必要な「正しい知識」を教えてくれる!2回目はスイングとクラブの関係。

そもそもゴルフクラブって、皆さんは、振っていると思いますか?それとも、ゴルフクラブに振らされていると思いますか? 禅問答みたいな質問ですみません。

ゴルフクラブは、例えばドライバーですと、総重量は今や300g弱が当たり前になっています。生活で手にする物で例えるなら、これは小さい缶コーヒーくらいの重さです。この重量の数字だけを聞くと、そんな軽いものに、振られるということは想像し難いかもしれません。

ですが、このゴルフクラブ(ドライバーの場合)というものの構造は、1mちょっとの棒の先に200gのおもりを付けたものになるわけですが、これを動かすには、300gのものを単純に持ち上げるよりも、何十倍も力が必要なことは容易に想像できる方もいらっしゃると思います。

その上、その棒状の部分(シャフト)は、スイング中にまずまず変形し(しなり)ます。
このしなる棒を振って、1m先の200gのもの(ヘッド)を、時速140km以上のスピードを出して、直径4cmのボールに当てるというのが、ゴルフスイングなのです。

そう考えると、まあまあ、みなさん、すごいことをやってのけているんですよ!
でも、そのすごいことをもう少し細かく紐解いてみましょう。

まず、バックスイングを上げる際は、ゴルフクラブは地面に置いてありますので、止まっています。止まっているものを動かしますので、クラブ全体の重さを感じることでしょう。
ですが、物体は、一度動き出すと慣性というものがあるので、始動してしまえば、そのあと力はそこまで必要はなく、勢いで自動で上がっていきます。