ロフト58度を“58度で打つ打ち方”と“40度で打つ打ち方”は違います
石井良介のゴルフ・すべらない話:第21回
石井良介の一面を一人語りという形でお届けする連載企画「石井良介のゴルフ・すべらない話」。第21回は、インパクトロフトについての話をします。
写真/ゴルフサプリ編集部
みなさんはアプローチの時に、どれくらいの角度でボールを打ち出していますか? おそらくこの問いに即答できる人はおらず、答えに窮するか、使用クラブのロフトを口にされる人がほとんどだと思います。
例えばロフト58度のサンドウエッジ(以下SW)で、ハンドファーストに構えてショットっぽくアプローチすると、インパクトロフトは40度台になります。本来よりもロフトが立つ、ディロフトした状態で打つことになりますからボール初速が出て前へ前へといく球質になります。これはアイアンでダウンブローに打ち、ボールをしっかりとらえて遠くに飛ばすのと一緒で、アイアンをうまく打つコツとも言えます。
ディロフトがあればキープロフトもあります。ロフト58度のSWを58度のまま打つということですね。こうすると打球が高く上がります。ディロフト時に比べるとボール初速は遅くなり、硬かったり速いグリーンでボールを止めるのに適した球が打てます。
なぜこんな話をしたかというと、アマチュアゴルファーのほとんどは、自分がどれくらいのロフトでインパクトしているか理解していないことを知ってほしいから。ショットでもアプローチでも打つ前には球筋をイメージすることが大事ですが、残念ながらイメージと現実とが乖離している人が大半。そのためボールを低く打ち出したいのに高い球が出るアドレスをとる、といったようにチグハグなことになっている。58度のSWでロフト通りに打った場合に、どれくらいボールが上がって前に飛ばないかを理解していないんです。