姿勢はマキロイ、肩の動きはJ.ニーマン? 竹田麗央の新世代スイングを徹底解説!
一流プロのドライバーのマネどころ
女子ゴルフ界に新しいスター選手が誕生した。21歳の竹田麗央は4月に初優勝すると、翌週には2週連続優勝。そして5月には3勝目を挙げて賞金ランキング、ポイントランキングで一時トップにも立った。最大の魅力は平均飛距離260ヤードを超えるドライバーショット。今回はそのスイングを分析してみた。
GOLF TODAY本誌 No.625 12~15ぺージより
構成・文/野中真一 撮影/相田克己 取材トーナメント/ワールドレディス サロンパスカップ
完全に新世代のスイングですね。女子ツアーの選手というよりも、海外ツアーの男子選手に近いスイングをしています。スイング中の姿勢はローリー・マキロイにも似ていますし、肩の動きはLIVゴルフで活躍しているホアキン・ニーマンを彷彿させるスイングです。
今季の活躍を支えているポイントは2つあると思います。まずはダウンスイング(写真02)で背骨が真っすぐになっていて、上半身が全く右に傾いていません。女子プロは男子プロに比べると筋力的に劣るので、どうしてもダウンスイングでは右に傾きやすい。しかし、竹田選手は右肩が下がることもなく、頭も傾いていません。その姿勢が再現性の高いスイング軌道につながっています。
もう一つは、男子ツアーのトップ選手と同じような肩の動きです。ダウンスイングからフォローにかけて肩が完全にタテ回転していま(写真03〜写真05)。肩がヨコに回転すると横振りになってフェースの開閉が大きくなりますが、竹田選手はタテに回転することでフェースローテションを抑えています。だから260ヤードの飛距離が出ても、大きく曲げるミスが少ないのです。
肩がタテに回ることで、フォローでは右腕が目標方向に真っすぐ伸びていて、ボールをしっかり押すことができる。さらにフォローでは右ワキ腹を縮めることで上半身が伸び上がることなく前傾角度をキープしているのも男子プロみたいです。
体の強さと柔軟性を兼ね備えていないとできないスイングの竹田選手は、日本だけではなくて世界で活躍できると思います。