2年に一度更新される「世界トップ100ゴルフ場」は誰が選んでいる?
佐渡充高のプレミアム・ファイル
ゴルフ番組やゴルフ雑誌ではあまり語られることのないトピックを、ゴルフジャーナリストやトーナメント中継の解説者として活躍する佐渡充高が取り上げ、独自の見解とともにお届けします。
GOLF TODAY本誌 No.626/99ページ
米国ゴルフマガジン誌(以下GM誌)は2年に一度「世界トップ100ゴルフ場」を発表。レストランのザガットやミシュランのようなランキングだ。査定するパネリストは世界各地在住77人で20カ国以上1000コース以上のプレー経験など、ゴルフに精通した専門家が多い。
僕は恩師のゴルフ史研究家である藤岡三樹臣氏の後任として推薦とパネルの承認を得て、24年前に重責を担うことになった。無報酬で視察費用は自己負担、超名門コースをプレーするには人脈が不可欠という厳しい条件だ。
先輩パネル英国ピーター・ウースターハウス(欧米ツアー優勝TV解説者として活躍)らのサポート、友人の紹介、直接交渉などを駆使し10数年で世界注目1000コース以上をプレーすることができた。パネルだからこそコース関係者から貴重な話にも触れることができ、学びと気づきの連続だった。
国際パネルを束ねていた議長がジョー・パッソフ。世界の著名設計家の研究や評論で知られ米国全州、世界35カ国以上の代表的な2000コース以上をプレー。年中旅をしていることから「トラベリン・ジョー」の愛称で知られている。GM誌の人気連載「ジョーに訊け」ではゴルフ旅行に役立つ情報も提供し読者から絶大な信頼が寄せられるなど、世界で彼以上にゴルフ場やゴルフ旅行に精通する人物はいないだろう。