コースで自分探しの旅してない?ミスはしょうがない、と割り切って!

石井良介のゴルフ・すべらない話:第34回

2024/07/24 ゴルフサプリ編集部



石井良介の一面を一人語りという形でお届けする連載企画「石井良介のゴルフ・すべらない話。今回は、コースでプレーする時と練習するときは、どんな考え方でいるべきか。精神論というか、気持ち・心の姿勢についてのお話です。
写真/ゴルフサプリ編集部

アマチュアの方とラウンドしてよく思うのは、みんな起きたことを、いちいち真正面から受け止めすぎ、ということです。例えばレッスン中に、僕がティショットをパーンと曲げたあと、2打目をグリーン周りに運んでアプローチして何とかパーをセーブしたとします。すると決まって「何でそんな簡単にパーが取れるんですか?」と聞かれます。

決して簡単に取っているわけではありませんが、ひとつ言える答えがあるとすれば、ティショットを曲げたことに対するショックを受けていないから。やってしまったことは事実です。でも、次の瞬間に「OBじゃないからいいや。どこかに出して頑張ろう」と割り切っていて、出てしまったミスに過剰反応していない。反応するとしても、せいぜい「次は気をつけよう」くらいのものです。

ところがアマチュアゴルファーのみなさんは、そこから“自分探しの旅”がはじまります。「こんなはずじゃないのに」とか「朝の練習では真っすぐ飛んでいたのに……」とかやりはじめるのです。これはよく使う例えですが、スマートホンはみんな毎日欠かさずいじっていますよね。でも、文章を打つと必ずミスタイプします。何で毎日やっているのにミスタイプするのでしょう? 毎日やっているのだからミスなんかしないはずなのに……。

この理屈からすれば、ゴルフなんて毎日やっているわけじゃないんですからミスして当たり前。失敗したって全然いい。むしろそれが普通で、なぜ「しょうがない」と割り切れないのかって話なんです。それに曲げたってOBとか池とかでなければ、そのままゲームを継続できるんですから。

そもそもゴルフは、ミスを繰り返しつつ、自分のリズムや流れを作りながら18ホールを渡り歩くゲームです。それなのに、みんなスタートホールで曲げると、そこから無理に何かをやろうとしてダボとかトリを打ってしまう。挙げ句の果ては、まだ何もやっていないうちに「今日はもうダメだ」となる。これはあまりにもったいないです。