「アジア太平洋アマ」初日、中野麟太朗と本大志が1打差2位の好スタート!
雨でも崩れなかった秘訣は?
日本期待の中野麟太朗(写真左)と本大志(右)は揃って初日1打差の2位タイでスタートを切った(写真提供/AAC)
「アジア太平洋アマチュア選手権」初日(3日、静岡・太平洋クラブ御殿場コース=パー70)、昨年の日本アマ王者で早大3年の中野麟太朗と、2022年の世界アマ王者、本大志の2人が4アンダーで回り、首位と1打差の2位タイで発進した。優勝者は来年の「マスターズ」と「全英オープン」の出場権が与えられる大会。雨の中での好スコアには、アマチュアに参考になる要素があった。
スタートの10番パー4はボギー。16番パー4では林からの脱出に失敗してダブルボギー。
それでも雨の強くなった後半のアウトで5バーディを奪った本は「国体で優勝した時もそうでしたけど、雨が降っている時に勝っているんですよね」と打ち明けました。
普通のアマチュアだと、前半で叩いてしまい、後半こそは!と張り切っていたら雨が降り出して……となったらさらなる大叩き確定でしょうか。
そんな状況で前半の36から後半は30と、コンペなら「大波賞」もののゴルフができた理由を聞くと「グローブもいっぱい替えなきゃ、とかそっちにフォーカスするから、落ち着くというのがあると思います」と言いました。
雨ゴルフでいい結果を出せるのは、一般のアマチュアに参考になることがあるはず、とさらに聞いてみると
「グローブが濡れないように。グリップが濡れないように、と準備をしっかりすることに集中するから、いいショットを打ちたい、とかの緊張感がいい意味で薄れるのだと思います」と説明してくれました。
トップアマやプロでも、雨でグローブやグリップが濡れてしまうとナイスショットは期待できません。そのため、濡らさないことにはかなり気を使います。
この準備を丁寧にすることによって、いいショットを打ちたいという欲や緊張感に気持ちが傾く割合が減る、というわけです。
これは雨の時に限らず、ショットの前にやるべきことを決めて、さらに丁寧に行うようにすれば、一般のアマチュアもミスを減らすことにつながるはずです。
ちなみに濡れた時の交換用に、この日は予備のグローブを2枚準備していたそうですが「結局、ずっと同じのを使って替えませんでした」(本)とのことなので、ショット前の準備をいかに丁寧にやっていたかがわかります。