ヘッドスピードが速いのに飛ばないのはなぜ!? 理由はミート率とのバランスが悪いから
吉本巧のゴルフギア教室 第66回

ヘッドスピードが速いほうが飛ぶ。これは事実だが、ヘッドスピードが速いのに飛ばない人がいる。これには理由があるのです、と吉本巧プロコーチ。一体どんな理由があるのだろう。詳しく解説してもらった。
飛距離アップを図ってヘッドスピードを上げることに余念がないアマチュアの方は多いと思います。確かに飛ばすにはヘッドスピードが必要ですが、それはフェースの芯でボールをとらえる確率(ミート率)がある程度高い場合の話。マン振りしたらプロでもミート率が下がるように、ヘッドスピードを上げるとミート率は下がる傾向にあります。これを理解していただくには、
ヘッドスピード X ミート率 = 飛距離
と考えていただくといいでしょう。ヘッドスピードとミート率、双方の最大値を10とした場合、飛距離は100となります。これがあなたにとってベストな値で、自然条件を除いた状態でのマックスの飛距離になります。
しかし、なかなか100にはなりません。例えば9のヘッドスピードで振ってもミート率が4なら9X4=36。これに対し、ヘッドスピードが7でもミート率が7なら7X7=49となり、ヘッドスピードが遅い後者の方が飛ぶ計算になります。
これは全てのアマチュアゴルファーに言えること。つまり、速く振っても飛ばない人はミート率が低く、ゆっくり振っても飛ぶ人はミート率が高い。今の飛距離に満足していない人は、このバランスがよくないか、クラブが合っていないかのどちらかです。
とはいえ「じゃあクラブを替えよう」というのは早計で、よほどクラブが合っていない人を除けば、ヘッドスピードとミート率のバランスをある程度整えてからでないと、クラブを替えたところで効果がありません。替えたばかりの時は当たるかもしれませんが、すぐ元に戻ってしまいます。
では、どうすればヘッドスピードとミート率のバランスを整えられるのでしょうか? そのヒントを示したのが下のグラフです。