“コンパクション”の意味を知らなければ、グリーンの本当の状態は分からない

グリーンの状態を判断するとき、ほとんどの人はスピードだけを気にしますが、それだけでは完璧とはいえません。スピードとともに大事なのが、グリーンの硬さ、いわゆる「コンパクション」です。硬いか軟らかいかはパッティングだけでなく、グリーンを狙うショット全てに影響を及ぼす大事なもの。しっかり理解しておきましょう。
グリーンの状態を確かめるとき、最初に、「速いか、遅いか」というスピードを判断しますが、もうひとつ重要な要素があります。それは、グリーンの硬さ(コンパクション)です。
グリーンが硬くなるとどうなるか。例えばパターでボールを転がした場合、軟らかいグリーンよりも転がりが良くなり、スピードも速くなります。また、グリーンを狙ったショットの場合は、着弾したあとのバウンドが大きくなり、グリーン上で転がる距離が多くなります。
だから、硬いグリーンでパッティングをする場合は、「距離感をしっかり合わせる」ことが大事になってきます。また、アプローチでは、「スピンが効きにくいので、ランニングアプローチでピンを狙う」「上りラインを残すようにする」といったことが大事になってきます。
さらに付け加えれば、アイアンショットで硬いグリーンに着弾させる場合は、ピンをデッドで狙わないようにするのが基本。硬いグリーンのコースで行われることが多い全英オープンでは、直接グリーンを狙わず、グリーン手前に落として転がすというシーンが見られますが、あのような攻め方が必要になってくるのです。