ゴルファーがして良い言い訳と悪い言い訳。ネガティブをポジティブに変換して上達しよう
今野一哉の『ゴルフあるある』解決ディスカッション【15】

打つ前、ミスした後に思わず言い訳をしてしまう。そんな経験があるゴルファーは多い、はず。何事も言い訳は良くないが、良い言い訳と悪い言い訳なんてものはあるのだろうか? 蝶ネクタイを締めたプロコーチ・今野一哉に尋ねてみた。
今回のテーマは、言い訳です。打つ前に「・・は苦手なんだよね」とか「あまり練習してないんだよね」だったり、打った後に「久しぶりだったからなぁ」「初めて使うクラブだったから」などなど、さまざまな言い訳があります。このゴルファーの言い訳、プレーに影響を及ぼしたり、といったことはあるのでしょうか。
プレーに影響を及ぼすというか、言い訳をしている時点で、技術的な面もメンタルもプレーに表れていますよね。
なるほど。技術が足りないとか、メンタルが弱いといったことでしょうか。
そうですね。ただ、一般的に言い訳をするのは良くないとされていますが、僕はそうとも言い切れないと考えています。
ほお。それはなぜですか。
言い訳のひとつもできないゴルファーは、課題も見つけられないと思うんです。例えば、キャディさんがスライスと読んだからカップひとつ分左を狙って打ったけど入らなかった。そうして「言われた通りに打てなかった」と言い訳をする。そこで、自分の内で「自分でしっかり読めるようになんなければいけない。狙った方向に打ち出せるようにならなければいけない」と考えていれば、ネガティブにとらえつつもポジティブに変換できているということですよね。
そんなふうに思えていれば、悪い言い訳には見えないですね。
ただ、周りの人の受け止め方もあるから、わざわざ聞こえるように言うようなものではないですけどね。ミスショットをして、「フェース開いちゃったなぁ!」など、言い訳めいたことを、ただ口に出すだけ、これは良くないってことですね。ミスに対して、何も感じないということは、その次も同じことをするってことなので、何かを感じたから言葉として出てしまった、ならマシということです。
では、一般的には言い訳はしないほうがいい、と言われているのはなぜですか。
それは黙って飲み込んで、受け止めて。自責にすることで、しっかりと成長していきましょうって言っているんだと思いますよ。