ナイスショットの成否はティアップする前に決まってる!? スコアが良くなるティーイングエリアの作法

吉本巧のゴルフギア教室 第79回

2025/08/09 ゴルフサプリ編集部



ラウンド中、プロはごく普通にやっているのにアマチュアがやっていないことがあり、そこを修正するだけでもスコアに好影響をもたらす、とプロコーチの吉本巧は力説する。今回は、ティイングエリアでプロがやっていて、アマチュアがやっていないことを取り上げる。

まず、一片の疑いも抱かずドライバーだけ持っていくのはいかがなものでしょう。プロはよほど当該ホールの状況がわかっていない限り、ティイングエリアに立ってから使用クラブを考えます。ドライバーだけだと、それありきで考えるしかないため攻略の幅が狭まります。時短のつもりでやっている人もいますが、ドライバーじゃあダメだと思ってクラブを替えたら無駄な動きを増やして逆効果。そのまま無理して打ってもロクなことにならないでしょう。

無駄な動きで言うならティイングエリアに上る時もそう。みんな上がる階段の真横にカートを止めて最短ルートでティマーカーの間に向かいます。でも、本来はティマーカーの後方からグルッと迂回するのが正規のルート。ティマーカーの前から入ると、ホールに対してマーカーがどの向きになっているかわかりません。

ティアップから打つまでの順番が滅茶苦茶な人もいます。上記のように、ティマークの後方からホールを見てショットをイメージし、それがやりやすい場所にティアップするのが手順ですが、いきなりティアップする人が大半で、そんな人に限って飛球線後方からの景色やアライメントをチェックしません。段取りよくやるのは悪くありませんが手順は追うべきです。

左右のティマークを結ぶライン上やギリギリのところにティアップする人もまた多い。間違いではないですが、これだとティマーカーを結ぶラインに対してスクエアに立つことになります。ティマーカーがフェアウェイを向いていればいいですが、そうでないと真っすぐ打っても林に入ったり、OBになるかもしれません。また、フェアウェイに向かってスイングした時点で、アドレス時の体の向きとねじれが生じるのでスライスやフックも出ます。ティアップするなら、立てる範囲でティマークが気にならないところの方が惑わされません。さらに、その付近は大抵足場が悪くなっていて、それがミスショットの原因になることもしばしば。ティアップをきれいなところにして足場は凸凹という人もよく見るので、もっと足場に気を使いましょう。