“マン振り仕様”のクラブじゃ朝イチに飛ばないのは当たり前!? いつ打つか、いつ買ったかでも飛距離は変わる
石井良介のゴルフ・すべらない話:第94回
体がよく動く暖かい時期にフィッティングしたクラブ、いわば“マン振り”仕様のクラブで体の温まっていない朝イチから最高のショットが打てるはずがない。ゴルフクラブはいつ打つか、いつ買ったかでも飛距離が変わると言う石井良介。「本当はもっと飛ぶはず」という考えにとらわれないためのアドバイスを解説してもらった。
酷暑からようやく解放され、ゴルフのベストシーズンが訪れようとしています。でも油断大敵、近年は秋が短く、アッという間に肌寒い季節がやってきます。当然のごとく気温が下がるとヘッドスピードは落ちます。僕の場合、最大で2m/sは違います。普段が46~48m/sだとしたら44~45m/s。もちろんみなさんも下がります。
するとクラブも変わってしまいます。48m/sで振るスペックと44m/sで振るスペックは違うのだから当然です。季節によってクラブのスペックを変えよう、と言うつもりはありませんが、今使っているゴルフクラブがマン振り仕様だと、これからの季節はつらくなるので、考えてプレーする必要があります。
先日、コンペで係の仕事をしていた僕はスタート前に練習ができませんでした。スタートホールではいつもの距離は打てないとわかっていたので、140ヤードを7番アイアンで打ってグリーンセンターに運びました。2番ホールでも137ヤード残りましたが、ちょっと体が動いてきたので7番では大きいと思って8番で打ったところ、これもうまく乗りました。ここまできたらと、3番ホールでも140ヤード残したところ、やっと9番で届くようになりました。
それを見ていたアマチュアの方に「すごい!」と言われましたが、7番も8番も8割くらいで、いわば普通に打っていただけ。それぞれのホールで140ヤード打とうとしている自分がいて、その時の自分に合わせてクラブを替えただけです。もちろんスタート前に練習ができていればこうはなりません。できなかった時にいつもの距離感で打ったら当然ショートする。要は自分の体と相談しながらゴルフをするということです。冒頭で話した気温の変化とは異なりますが、自分とクラブの関係性が変わるという意味では同じです。