なぜ日本のフォージド系アイアンは売れるのか? 価格に隠れた“リアルな理由”

鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第86回

2025/10/09 ゴルフサプリ編集部



ダンロップやブリヂストン、フォーティーンなどのフォージド系アイアンの人気が高い。フォージド系というと、顔や打感の良さなど日本メーカーの伝統的な強みが息づいているし、ファンに根強く支持されるカテゴリーだ。しかし、それだけではなく、もっと現実的な理由があるのでは? カリスマフィッターの鹿又さんが、アイアンの市場を独断と偏見で考察した!

アイアンの販売データを見ていくと「スリクソン ZXi」シリーズやブリヂストンの「B」シリーズが、ずっと上位に入っていました。ドライバーは“外ブラ”がゼッタイ的に優勢なのに対して、なんでアイアンは日本の2ブランドが強いのか? ということを私なりに勝手に考察してみました。

大きなポイントが価格帯です。実際のところ、ゴルフクラブは外国ブランドも含めて値上がり傾向にはなってきていますが、実は二十数年前と定価はさほど変わっていない、というか、ほんの少しの上昇です。二十年前だって、アイアンが1本2万円くらいしていました。

そういう背景の中で、少しずつ上げているのが国産ブランドです。そして、そこと同等のモデルとか、同じゴルファーをターゲットにした外国ブランドのモデルが、中空や複合など複雑な構造による高機能という付加価値をつけて、打ったときに結果が伴うという高額なアイアンが多いです。