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ゴルフクラブ「PING G410」開発ストーリー秘話(2/2)|ギアモノ語り

話題の新作開発ストーリー秘話「PING G410」後編

2019/05/23 ゴルフサプリ編集部

~親子3代にわたる不変の哲学~
今年で創業60年目を迎えたPING(ピン)。新モデルには『G410プラス』という名称がつけられているが、親子3代にわたる家族経営を続け、“前作を超えない限り発売しない”という哲学を継承してきたピンは、常に何かを“プラス”して60年の歩みを続けてきた。

前作を超えるモノだけを。

創業から続ける“前作を超えない限り発売しない”という理念。それは今回、ドライバーのLSテックの発売を見送ったことからも、言葉だけではないことがわかる。ライアン氏は、
「本当は一緒に発売したかったけど、まだパフォーマンスで前作を超えるレベルではありませんでした。だから、さらなる改良が必要でした」

安齋伸広(ピンゴルフ ジャパン㈱プロダクト マーケティングマネージャー)

3月発売の『G410プラス』と『G410SFT』。そしてLSテックのドライバーも改良を重ね、ついに2019年7月の発売予定が発表された。

必ず前作を超える。それを可能にしている理由をピンゴルフジャパンの安齋氏に聞くと、
「ファミリー企業として歩み続けるピンは、良い製品を作ることだけを求めるプロダクトカンパニーであり続けていると思います。だから基礎研究には力を入れていて、素材だけを開発するチームや熱処理だけを研究するチームがある。例えばフェースに採用されているフォージドT9Sプラスは、その研究から生まれたものです」

また日本市場での好調な売上げについては、
「実は『G400』以降はサウンドリブが進化して、『G410』もさらに打感が良くなった。これは米国で長年、開発責任者を務め、日本法人の社長を務めているジョン・K・ソルハイム氏が約3年間、日本に住んで日本のゴルファーを知ったことが大きいと思います。日本人の好みが、今はグローバルモデルに反映されているのです」

フェースの熱処理はピンの特許技術

『G400』と『G410シリーズ』に採用された熱処理を施した鍛造のフォージドT9S+チタン。特許を取得したピン独自の熱処理によって、耐久性をキープしながら薄くすることで反発性能を高めた。

打感の良さもプラスされていたGシリーズ。ジョン・K・ソルハイム氏は、創業者カーステン・ソルハイム氏の孫である。継承しながらもプラスしていく。ピンは年にわたり、1本の道を歩んでいる。

『G410』が開幕2連勝!そしてPING所属の渋野日向子がメジャー大会で初優勝

  • 比嘉真美子

  • 鈴木愛

日本女子ツアーでは開幕戦で比嘉真美子が『G410プラス』で優勝し、第2戦では鈴木愛が『G410プラス』で優勝。2人ともドライバーだけでなく、3 W 、5 Wも『G410シリーズ』を使用。

プロからも標準シャフトの評価が高いピン。『G410プラス』のドライバーを愛用する鈴木愛も、標準の『ALTA J CB RED』を使用している。

渋野日向子

そして5月9日~5月12日に開催された国内女子ツアー公式戦「2019ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」にてPING契約の渋野日向子がツアー初優勝をメジャー戦で飾ったのだ。

2019年からレギュラーツアーに参戦し、9試合中トップ10入りは3回で優勝争いも経験。パターが好調で、平均パット数(パーオンホール)では1位を独走中。

「PINGのクラブと契約した決め手は、打感なんです。フィーリングが自分にすごく合っていて、優勝という結果も出せたと思います。また、良いプレーができるようツアーレップのみなさんが優しく、フィッティングなどいつもサポートしてくれて感謝しています。これから続くツアーでも2勝目、3勝目を目指して笑顔で頑張りますので、皆さまの応援をよろしくお願いいたします。」とコメント

《渋野日向子 クラブセッティング》

ドライバー:
G410 PLUS(9°) (ロフト:-1°/フラット、ウェイト:STD)
シャフト(FUJIKURA SPEEDER EVOLUTION V 569 / SR)

FW:
G410 (#3 ロフト:STD/フラット)
G410 (#5 ロフト:-1°/フラット)

ハイブリッド:
G410 (19° ロフト:STD/フラット)
G410 (22° ロフト:-1°/STD)

アイアン:
i210 (#5~#9、PW)

ウェッジ:
GLIDE FORGED(52°/58°)

パター:
SIGMA 2 ANSER(プラチナム仕上げ)

そしてついに待望のG410LSテックがベールを脱いだ!

2019年5月21日、待望となったG410 LSテックが世界同時発表となった。
刷新されたLSテックは、ヘッド体積が450ccとやや小ぶりの設計だ。それにより若干コンパクトなフィーリングで構える事が可能。LSテックといえば言わずと知れた、シリーズの中でも最も低スピンモデルであるわけだが、これらは世界のトップアスリートや男子プロの要望に多く、LSテックはアスリートに向けた仕様である事の現れであると言える。

前作のG400LSテックと比較し、まず見た目の大きな変更点として、大きく出っ張ったタービユレーターに特徴がある。これはさらなる空力に配慮された変更点であり、一層の振り抜きの良さにつながっているそうだ。

『G400LSテック』(写真左)/『G410LSテック』(写真右)

また、ヘッドのカラーは前作のマットブラックと比較し、若干ながらチャコール系のカラーを採用。落ち着きのあるデザインで、PGAで活躍する選手からも好評を博しているとの事。そしてクラウン後方部分はよりシンプルなデザインとなり、空力特性が一段と向上している。

『G410LSテック』(写真左)/『G400LSテック』(写真右)

そして何と言っても今度のG410 LSテックはLST史上、過去最高の反発係数を実現しているそうだ。

まさに「前作よりもより良いものが出来なければ製品化しない」というポリシーに基づき、このLSテックは他のG410シリーズの発売に大きく出遅れたわけだが、前作よりも・・・の部分で、反発係数、ボール初速、そしてルール適合内での製品コントロールの全てにおいて、ようやく「製品化」の目処が立ったことによる発表となった模様だ。ついに発売となる本モデルはMOIが+3%という驚異的な数値を叩き出しているという。

LSテックにも採用された可変式弾道調整ウエイト。装着位置を変更することで弾道をコントロール可能。

今度のLSテックには初となるサウンドリブも搭載されており、よりプロやアスリートが好む打球音も実現している。実際に試打してみると、G400LSTより高く、PLUSより抑え目なサウンドが現在のアスリート達を納得させる打音をかもしだしているのがわかる。
また、G410 LSテックは過去のLSTの中で最もつかまりやすい設計であり、昨今ツアーの現場でトレンドとなっている「つかまり系からの逃がす弾道」を実現する仕様だ。

LSテックは低スピン設計。約5%のフェースよりの重心設計だ。(G410 PLUS比較)

PING G410プラス/G410 SFTのスペック/G410 LSテックのスペック

G410プラス(写真上)/G410 SFT(写真下)

《G410プラス》

  • ヘッド素材/本体:8-1-1Ti、フェース:フォージド T9S+チタン
  • 体積/455㎤
  • ロフト角/9、10.5、12度
  • 重さ/293g(ALTA J CB RED・R)
  • シャフト/ALTA J CB REDほか
  • 長さ/45.75インチ
  • 価格/6万9000円+税~
  • 体積/455㎤

 
《G410 SFT》

  • ヘッド素材/本体:8-1-1Ti、フェース:フォージド T9S+チタン
  • 体積/455㎤
  • ロフト角/10.5度
  • 重さ/291g(ALTA J CB RED・R)
  • シャフト/ALTA J CB REDほか
  • 長さ/45.75インチ
  • 価格/6万9000円+税~

 

G410 LSテック

《G410 LSテック》2019年7月4日発売

  • ヘッド素材/本体:8-1-1Ti、フェース:フォージド T9S+チタン
  • 体積/450㎤
  • ロフト角/9、10.5度
  • 重さ/305g(ALTA J CB RED・S)
  • シャフト/ALTA J CB REDほか
  • 長さ/45.75インチ
  • 価格/6万9000円+税~

 
開発ストーリー秘話「PING G410」前編はこちら

GOLF TODAY本誌 No.563 113〜116ページより(一部改修)

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