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上りのラインの練習が強いインパクトをつくる!普段は2メートル前後、ラウンド当日は10メートル以上からパターの練習を

あなたもパター巧者になれる!藤田寛之が教えるグリーンの読み方&打ち方 第21回

2023/08/08 ゴルフサプリ編集部

パター.ボール

どんな場面でもボールをしっかりヒットし強いインパクトを作るのが、パター巧者の共通点。それを実現するポイントは?

GOLF TODAY本誌 No.614/126〜129ページより
取材・構成・文/小山俊正 撮影/圓岡紀夫 取材協力/葛城ゴルフ倶楽部

練習の8割は2メートル前後の上りのライン

パター練習,上りのライン
上りのラインでの練習をくり返し、「打てる自分」を作ることが大事

「Never up,never in」(カップに届かなければ入らない)という格言通り、カップインの確率を高めるには、ショートのミスを減らすことが第一。インパクトが弱くなったり緩んだりするとショートしやすいので、ボールをしっかりヒットし、カップをややオーバーするくらいの距離感で狙いましょう。

そのために私が重要視しているのが、「上りのライン」での練習です。日頃の練習は「上りしかやらない」といっても過言ではありません。

上りと下りの傾斜を比較して、どちらが「ボールをしっかりヒットする」練習になるのか。下りはラインに乗せたり流したりしがちですが、上りはボールを真芯でとらえ、強く打たないと目標に届きません。つまり上りのラインは、強いインパクトを作るのに最適な練習といえるのです。

私の場合は練習の8割が、1.5~2メートルの上りのライン。この距離の攻略が優勝や上位進出のカギを握るからです。

上りのラインで練習をくり返すことで、インパクトが自然に強くなり、常に「打てる自分」というものを確立できる。本番だけ強く打とうと思っても難しいため、普段から「打てる自分」を作っておくことがとても重要なのです。

Get in!攻略ポイント1|ボールを強くヒット

パター,ボール

フェースの真芯でボールの芯をとらえて、ボールを強くヒットする。

ボールの近くにスパットを設定し、そこに真っすぐ打ち出すことに集中すれば、より強く打てる。

Get in!攻略ポイント2|上りのラインで練習

藤田寛之プロ

上り傾斜なら、ラインに乗せることより、「ボールを打つ」ことを優先するため、インパクトが自然に強くなる。

1.5~2メートルの上りを重点的に練習するのが藤田流。

Get in!攻略ポイント3|【ラウンド当日は】10メートル以上の上りから練習を始める

上りのパット練習
長い距離の上りのラインならタッチが強くなりインパクトが緩まない。

ラウンド当日は、練習グリーンでそのコースのグリーンコンディションをつかむことが必須ですが、そのときはまず、「10メートル以上の上りのライン」から練習を始めましょう。

最初が肝心で、下りのラインから始めるとボールが速くコロがるぶん、どうしてもタッチが弱くなってしまいます。その感覚や先入観が頭や体に残ると、本番でショートしやすくなるので注意してください。

下りのラインから練習を始めると本番でショートしやすい

パット練習

そのコースのグリーンのスピードをチェックしながら、距離感を合わせていくことが大事。

長い距離の上りなら、たとえ速いグリーンでもボールをしっかり打つ必要があり、タッチが自然に強くなります。

そして、フックラインやスライスラインを組み合わせつつ、ロング→ミドル→ショートパットの長→短の順でボールをコロがしましょう。

下りのラインは練習の後半に行い、5メートル前後の距離で「下りのスピード感」をつかみます。下りの練習は全体の2、3割で十分。やりすぎはNGです。

下りもしっかり打つ

パター下り練習

下りのラインも、振り幅を小さくした上でしっかり打つことが基本。インパクトを弱くするとボールのコロがりが悪くなり、カップ際で傾斜や芝目の影響を大きく受けてしまうので注意。

Get in!攻略ポイント4|【同じようにコロがればOK】2個のボールを同時に打ってみよう!

フェースの向きと圧力のセルフチェックができる手軽な練習法

ボール2個並べ打ち

フェースに沿ってボールを2個並べて、同時に打つ。

私が採用している練習法の一つに、「2個のボールを同時に打つ」というものがあります。

これはボール2個分の重さにより、インパクトが強くなる上に、次の二つのポイントのセルフチェックができます。

2個のボールが目標方向にほぼ同じ距離でコロがるのが理想。

ボール2個打ち,パッティング

一つは、インパクトでのフェースの向きです。フェースが開いている人はヒール側、閉じている(被っている)人はトゥ側のボールが先に当たり、2個同時に打てません。フェースがスクエアかどうか、自分の悪いクセがすぐにわかります。

もう一つは、ボールにかかるフェースの圧力です。スクエアなインパクトに見えても、トゥ側の圧が強かったり、ヒール側の圧が強かったりする人がいます。2個のボールが目標方向に、ほぼ同じ距離でコロがるように練習することが大事。

その結果、スクエアなインパクトとフェースの均等な圧力が実現し、パットの精度がより向上します。

打球の方向を方向をチェック!

ダメな転がし方

ヒール側の圧が強い人は、ボールが右方向に飛び、距離がバラつく傾向がある。

2個のボールを同じようにコロがすことは、簡単そうで意外に難しいのでやってみよう。




藤田寛之プロ.イラスト

藤田寛之
ふじた・ひろゆき(葛城GC)
1969年6月16日生まれ。168cm、70kg。福岡県出身。ツアー18勝。年齢を重ねるごとに勝ち星を増やし、40代で12勝をマーク。2012年には年間4勝を挙げ賞金王に輝いた。昨年はシニアツアーで2勝。得意クラブはパター。


【藤田寛之が教えるグリーンの読み方&打ち方】

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