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「体の動かし方」と「クラブの使い方」、この2つがわかればスイングが習得できる!

石井良介のゴルフ・すべらない話:第20回

2024/04/17 ゴルフサプリ編集部

スイングでは、自分の体の正面にクラブはなくて、ちょっと左側にある意識をもった方がいいと思います。僕ら指導者は、便宜上スイングではクラブが胸の正面にある、という言い方をしますが、現実的に構えた時には左にあるので、その理解でスイングするわけです。

そうなると、そもそも左にあるクラブを自分の体を右に向けてから左に引っ張ってくるので、クラブヘッドは遅れてきます。そうやって手元が先行していくため、インパクトでは勝手にハンドファーストになるわけです。アマチュアの方は振り遅れることをすごく嫌がりますが、そもそもクラブは自分の体に対して振り遅れているのです。

クラブは遅れてくるので、体に対しては常に振り遅れる関係になる
クラブは遅れてくるので、体に対しては常に振り遅れる関係になる

フェースが開く人と開かない人とがいるのはフェース管理の問題です。過激な例えで恐縮ですが、自分の右手のひらで人をビンタする時には手のひらを上下には向けませんよね。スイングも同じ。クラブを上げる時に開いたり閉じたりせずに真っすぐ上げればそこに戻ってくるからフェースは開かない。一部の女子プロのように、体を思い切り左に行かせてもフェース面は真っすぐになり得ます。

重心が偏った構造のゴルフクラブは、スイング中、フェースを開きたがっています。トップから切り返す時にヘッドが落ちて手が浮くとフェースは開く。ここで力むと体も伸びてフェースが開いたままになりますから、重力によって引っ張られる力に対して、フェース面が開かないよう常に支えてあげなければいけません。ヘッドと自分との関係性をコントロールする意識で練習をすれば、どんなに振り遅れてもフェース面を変えずに打てることがわかります。そうなるとドライバーのミスは激減します。

クラブを上げる時にフェースを開いたり閉じたりしなければインパクトでスクエアに戻せる。これがフェースを管理するということ
クラブを上げる時にフェースを開いたり閉じたりしなければインパクトでスクエアに戻せる。これがフェースを管理するということ

フェース管理などというと難しく聞こえますが、要はバランスをとっているだけ。テークバックからインパクトまで、ずっと自分の右側に重いものがあるのがスイング。水平に回りたいと思ったら左側に仮想の錘が必要となります。そのイメージでやっと水平になるのであって、何もしていないから「左肩が浮いた」とか「右肩が下がった」とかなる。前傾姿勢がキープできずにお腹やヒザが前に出て、体が起きて手が浮くんです。

クラブを地面に向かって叩きつけるのもよくありません。地球では作用に対して反作用があるので叩きつけると体が浮きます。叩きつけている人が前傾をキープしようとすると必ずダフりますから、自分が左に動き続ける中でクラブが戻ってくることを覚えてください。動画を撮るとアマチュアの方の多くは切り返しでヘッドから動きます。それだとヘッドと体とが離れてしまって重さをコントロールすることができません。

ちょっと難しい話になったかもしれませんが、目指すのは「結局いい形になっちゃう」スイング。アマチュアの方は基本、ゴルフは趣味ですから何時間も練習するなんて無理です。だったら正しい形になりやすいことをして再現性を高めればいい。ゴルフは最低限のことだけやれば上達に大した時間はかかりません。「タイガーさんやマキロイさんがこうだから」とやっているから時間がかかる。ツアープレーヤーは超絶技法をやっているのであって、当然のごとく我々がやるべきことではありません。

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石井良介

石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。


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