プロゴルファーのクラブセッティング|アン・ソンジュ
国内外のトッププロたちがどんなクラブで戦っているのかを紹介する「QPさんのじっくり見せて!!トッププロのクラブセッティング」のコーナー。今回は、2018年に年間5勝をマークし4度目の賞金女王に輝いたアン・ソンジュのクラブセッティングを紹介する。
【解説:関 雅史】
1974年9月生まれ。PGA公認ティーチングプロA級、クラブフィッター。国際ゴルフビジネス学院卒業。「QPさん」の愛称でゴルフメディアなどでも活躍中。東京・駒込でゴルフスタジオ「ゴルフフィールズ」を主宰。
2018年に年間5勝で4度目の賞金女王に!アン・ソンジュ
アン・ソンジュ(韓国)
1987年8月31日生まれ。160㎝。2010年に日本ツアーに参戦すると、韓国人選手として初の日本ツアー賞金女王に輝いた。2011年には2年連続で賞金女王となり、2014年には3度目の賞金女王に。2018年は年間5勝をマークして、4度目の賞金女王にカムバック。
《ツアー史上最速で10億円超え!》
2018年は優勝5回だけでなく、2位になった試合も6試合あり、年間を通して抜群の安定感を誇った。日本ツアーでは通算28勝を挙げており、日本ツアー史上最速での獲得賞金10億円を突破した。
2010年の日本女子ツアー参戦から、毎年1勝以上挙げている。
ウッドとアイアンの2極化で絶好調!契約フリーで女王に!
4度目の賞金女王は快挙ですし、1年でドライバーを5回も変えて、賞金女王になるのは珍しいと思います。
ドライバーを5回変えられるのも契約フリー選手の利点。その5タイプのドライバーを振り返ると『ローグ サブゼロ』を『RS F』にして、次は『ローグ』、さらに秋には『EZONE GT』 にして、終盤では『G400 LST』を使っていました。
メーカーもバラバラですが、重心が深めのヘッドや低スピンタイプを選んでいるのがわかります。実はドライバーだけでなく、3Wの『ローグ』、ユーティリティの『RS』も重心が深めです。弾道イメージとして、ウッド系はロースピンのストレート系で高弾道で攻めていく戦略だと思います。
逆にアイアンでは浅重心の『ミズノプロ518』を選んでいて、 これはスピンが効いて、ドロー、フェード、高・低の打ち分けがしやすいヘッド。女子ツアーを代表するショットメーカーなので、やはりアイアンでは操作性を重視していると思います。
ウッドとアイアンで二極化したクラブを選ぶことで、より自分のプレースタイルに合ったクラブセッティングになるのはアマチュアにもマネして欲しいポイントです。
\ココがポイント/
- ユーティリティは3本入れている!
- アイアンとウェッジはミズノで統一!
- ドライバーのロフトは、8.5度のローロフト
30歳を超えて第2の全盛期!アン・ソンジュのクラブセッティング
※写真は「伊藤園レディス」の練習日に撮影したもの。最近の試合とは異なります。
ドライバー:G400 LSテック(ピン)
- ロフト角/8.5度
- シャフト/グラファイトデザイン ツアーAD TP-5(S)
2018年、5勝目を飾った10月の「NOBUTAマスターズGCレディス」から愛用しているヘッド。『G400シリーズ』の中では最もロースピンなヘッド形状。
フェアウェイウッド:ローグ(キャロウェイゴルフ)
- ロフト角/15度
- シャフト/三菱ケミカル KUROKAGE
日本市場では『ローグスター』を展開しているが、アン・ソンジュが使う『ローグ』は米国で発売中のモデル。ヘッド後方にウェイトがあり、重心は深め。
ユーテリティ:RS(プロギア)
- ロフト角/19度、22度、25度
- シャフト/ツアーAD UT65
2017年までは5番アイアンを入れている試合が多かったが、2018年はユーティリティを3本にして、練習ラウンドを行う日が多かった。
アイアン:ミズノプロ 518(ミズノ)
- 番手/6I〜PW
- シャフト/N.S.PRO850 GH(R)
ミズノプロ伝統のオーソドックスな形状とソフトな打感を継承した軟鉄鍛造のハーフキャビティタイプ。カスタム専用として一般発売。
パター:オデッセイ オー・ワークス 2ボール ブレード(キャロウェイゴルフ)
『オデッセイ オー・ワークス』シリーズの中でもユニークな形で、ブレード型とツーボールをミックスしたヘッドになっている。
GOLF TODAY本誌 No.559 162〜163ページより
【関連】スコアに効くクラブセッティングの作り方【ゴルフ初心者におすすめ】