プロゴルファーのクラブセッティング|小祝さくら
トッププロのクラブセッティング
国内外のトッププロたちがどんなクラブで戦っているのかを紹介する「QPさんのじっくり見せて!!トッププロのクラブセッティング」のコーナー。今回は、女子ゴルフ「黄金世代」の1人、小祝さくらのクラブセッティングを紹介する。
【解説:関 雅史】
1974年9月生まれ。PGA公認ティーチングプロA級、クラブフィッター。国際ゴルフビジネス学院卒業。「QPさん」の愛称でゴルフメディアなどでも活躍中。東京・駒込でゴルフスタジオ「ゴルフフィールズ」を主宰。
プロ2年目で初優勝を狙う黄金世代!小祝さくら
小祝さくら(ニトリ)
1998年4月15日生まれ。158㎝。2018年シーズンは、黄金世代の1人として新人賞を獲得する活躍を見せて、賞金ランキングでは8位に入った。
《2018年は2位が4試合で、トップ10も13試合。》
2018年は年間を通して安定した成績で、13試合でトップ10に入り、4度も2位に入るなど優勝争いを展開したが、あと一歩で優勝に届かなかった。
ルーキーイヤーだった2018年は年間成績でイーグル数7位、バーディ数3位と攻撃的なスタイルでファンを魅了した。
異色の男前セットでフェアウェイウッドとユーティリティを共存!
日本の女子プロでも、小祝さくら選手はかなり“強く振るタイプ”です。クラブセッティングを見ても、スリクソンを中心にした男前なクラブを揃えています。
注目は、ウッドの組み合わせです。ドライバーは旧モデルの『Z765』を使っていて、3Wと4Uでは新作の『Z 85 』シリーズにしています。やはりドライバーは慣れているモデルを使いたいという職人的なこだわりが強いと思います。
興味深いのはフェアウェイウッドを3Wと7Wにして、4Uを入れていること。一般的には3Wと5Wの組み合わせを選ぶ人が多いでしょうが、最近は5Wが飛ぶようになって、ツアープロには3Wと飛距離が変わらない選手もいます。だから、あえて7Wを入れて距離の階段を作っているのでしょう。
最近はクラブの進化によって、昔のようなオーソドックスなクラブセッティングではなく、番手別に自分の想定飛距離を考えながら14本を選ぶことが大切な時代になったと言えるでしょう。
またドライバー、3W、7Wを同じ50グラムのシャフトで、4Uとアイアンを同じカーボンシャフトにするなど、同じスイングリズムで振りたいという狙いも感じ取れますね。
\ココがポイント/
- ウッド系の3本は同じシャフトで統一!
- 手放せない7Wでパーオン率アップ!
- アイアンは5番から!47度のウェッジを!
黄金世代No.1の美スイング!小祝さくらのクラブセッティング
※写真は2018年の「LPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ」の練習日に撮影したもの。最近の試合とは異なります。
ドライバー:スリクソン Z765(ダンロップ)
- ロフト角:9.5度
- シャフト:三菱ケミカル ディアマナ B50(SR)
2016年モデルの『Z765』について小祝は、「アイアンと同じ感覚で振れる感じが気に入っています」と語る。同メーカーの『ゼクシオ』に比べると、『スリクソン』は重心を浅めにしている。
フェアウェイウッド:3W=スリクソン Z F85/7W=ゼクシオ ナイン(ダンロップ)
- ロフト角:15°、20°
- シャフト:三菱ケミカル ディアマナ B50(SR-15度)
昨シーズンの中盤までは3Wが『ゼクシオ テン』だったが、後半戦では新モデルの『スリクソン Z F85』 に変更。本人は「前作より、やさしくなった印象です」 と語る。
ユーティリティ:スリクソン Z H85(ダンロップ)
- ロフト角:22°
- シャフト:三菱ケミカル フブキAX h350
新作『Z85』シリーズの中で、最も早く実戦投 入したのがユーティリティの 『Z H85』。その印象については「球が上がりやすくなって、グリー ンで打球が止まる」と語っている。
パター:オデッセイ オー・ワークス #7S(キャロウェイゴルフ)
2018年10月から使いはじめた『オデッセイ オー・ワークス #7S』。この『7S』はショートスラントタイプの短いネックが特徴。それ以前は同じ『#7』でも一般的なベントネックを使っていた。
アイアン:スリクソンZ565(ダンロップ)
ポケットキャビティタイプの『Z565』は、スリクソンシリーズでは最もやさしいタイプのアイアン。ソールがV字型になっているので、抜けの良さも魅力。
ウェッジ:クリーブランド RTX3(ダンロップ)
- ロフト角:47度、51度、57度
- シャフト:NS PRO 950GH
「100ヤード前後を重視するために、2018年から使うようになりました」というのが47度のウェッジ。PWを含めると4本のウェッジでショートゲームを重視しているのがわかる。
GOLF TODAY本誌 No.561 134〜135ページ
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