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ブレードタイプなのに驚異の慣性モーメント|オデッセイ TRI-HOT 5K ONE

2022ニューモデルを関浩太郎が試打インプレッションVol.31

2022/07/22 ゴルフサプリ編集部

オデッセイ TRI-HOT 5K ONE

スイングコーチ兼クラブフィッターの関浩太郎が今回試打したのはオデッセイの「TRI-HOT 5K ONEパター」。最大のアピールポインポイントは慣性モーメントの高さ。従来のブレードタイプは慣性モーメントが得られない分ヘッドがぶれやすく、ストローク時の安定感に乏しい一面があったが、このモデルはそれを克服。ブレードタイプながら驚愕の方向性をゲットすることに成功した。

撮影/相田克己 協力/サザンヤードカントリークラブ

ネオマレットと肩を並べる高い慣性モーメント

オデッセイ TRI-HOT 5K ONE

「TRI-HOT」といえばかつてのツアーで人気を誇った、もはや名器と読んでいい存在。その人気モデルが生まれ変わって再び表舞台に戻ってきた。

5Kとは5000の意味で、ダイレクトに慣性モーメントの大きさを表している。この数字は従来ヘッドの大きなネオマレットタイプパターでしか実現できなかったもの。つまり「TRI-HOT 5K」はブレードタイプながらも、ネオマレットと肩を並べるほどの高い慣性モーメントを有しているということだ。

オデッセイ TRI-HOT 5K ONE

「5000とは確かにすごい! しかも、慣性モーメントを高くするにはヘッドを大きくするしかありませんでしたが、これはなんの変哲もないブレードパター。ネオマレットに匹敵する慣性モーメントって本当? とどうしても懐疑的になってしまうので、さっそく打ってみます」

といきなり試打をスタートさせた関。そのインプレッションは、

「慣性モーメントが大きくなるとパターの芯が広くなります。また、ストローク中にフェース面の開閉が抑えられるので方向性が安定する。これらが最大のメリットですが、確かに1球目は真芯からすると打点がやや下めでしたが思ったように転がってくれました」

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高慣性モーメントと浅重心の組み合わせで確実にぶれが減少

オデッセイ TRI-HOT 5K ONE

「パターの操作性とはいかに強弱が出せるかということ。そもそもブレードタイプのパターは操作性の良さが売り。反面ネオマレットに比べて重心深度が浅いため左右のブレがあるはずですが、5000のおかげなんでしょうね、ちょっと芯を外れても球がぶれません。

1球目はちょっと弱かったぶんアマライン側に外れたので、もうちょっと強いタッチで2球目を打ってみたところきれいにカップインしてくれました。慣性モーメントが加わったことでトータル的な操作性が抜群に高くなった印象です」

オデッセイ TRI-HOT 5K ONE

高慣性モーメントはヘッド前方部の内部とソールのトゥ、ヒールにタングステンを配置したことで達成されたもの。ヘッド後方のフランジには比重の小さなアルミニウムが使われている。その結果、ヘッドの前方部分に全体の重量の90%近くが集中した究極の浅重心設計になり、トゥ側やヒール側でヒットした場合でも想定した距離や方向との差が出づらくなった。

「従来のブレードパターで芯を外すと方向性がぶれるだけでなく球足も極端に落ちます。高慣性モーメントと浅重心の組み合わせの妙でしょうね、距離感、方向性とも確実にぶれが少なくなっています」

特にネオマレットが使いづらい人にはバッチリ!

オデッセイ TRI-HOT 5K ONE

ヘッドのラインナップは5つ。コンベンショナルなブレードタイプの「ONE」、直線と平面を強調したヘッド形状の「TWO」、フランジをスッキリさせた見映えの「THREE」、幅広いブレードの「DOUBLE WIDE」とさらに幅が広い「TRIPLE WIDE」だ。

また、フェースインサートはボールのカバーと同じ素材を使用したホワイト・ホット。登場以来20年の時を経ているが、心地良い打球感と打球音、安定したボールの転がりは、いまだに世界のツアーで高い人気を誇っている。

ヘッドとコンビを組むのは「NEW STROKE LABシャフト」と「PISTOLグリップ」で33、34インチの2パターンが標準で用意されている。

「パットは思った通りの強さで打たないと読んだ通りには曲がってくれません。その意味で操作性が高くて慣性モーメントがネオマレットクラスに高いこのモデルは大きな福音になる。特にネオマレットが使いづらい人にはバッチリ。これまでの常識を覆すブレードパターです」

オデッセイ TRI-HOT 5K ONE
関浩太郎

試打解説/関浩太郎
(せき こうたろう)1974年生まれ、茨城県出身。アメリカで最新のゴルフ理論を学びながら、ミニツアーを転戦。帰国後、クラフト技術を学んだ後、「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰。多くのアマチュアゴルファーのサポートを行い、さまざまなゴルフメディアでも活躍している。
関浩太郎 GOLFTV


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