落ち葉ルールはズルでもインチキでもなく、みんなで楽しむ工夫なのだ!
晩秋のコースは紅葉が美しくて癒やされる、と喜んでいるうちはゴルファーとして半人前だと、上から目線でいうオールドゴルファーがいます。詳しく聞いてみると、落ち葉の中に入ってロストボールになることが頻発したり、寒くなって急に厚着になるからスイングがしにくくなったりして、スコアが悪くなるから、と。晩秋のゴルフはどんなに目から入ってくる情報に癒やされても面白くはないし、楽しくもない、ということでした。
一理あると納得できる人もいると思いますが、それでも楽しくゴルフをするために、落ち葉ルールがあるのです。
<落ち葉ルールとは…>
落ち葉の中に入ってボールが見つからないときは、無罰で入った場所の横にボールをドロップして打てるというルール
落ち葉で嫌な気分にならないための工夫なのです。
コンペなら幹事が集合時に告知したり、配布物にプリントしたりすればOKですし、1組だけなら組内で提案して同意が得らればOKです。
インチキだと気にする人がいますが、2019年のゴルフ規則の大改革で、ローカルルールを上手に使ってゴルフを楽しむことは奨励されています。落ち葉ルールは段取りを踏めばちゃんとしたローカルルールですから、胸を張って楽しめば良いのです。
落ち葉ルールでトラブルでも楽しめるように対応するのは、半人前どころか上級ゴルファーだと言えます。
それでも落ち葉はゴルファーを惑わすから、よーく考えよう!
落ち葉の吹き溜まりや堆積した中にボールが消えてしまうシーンは、林の中や強い斜面が多いのですけれど、落ち葉の季節になると、フェアウェイやグリーン上でも落ち葉はゴルフの邪魔をします。
フェアウェイなどで困るのは、落ち葉の上にボールが乗っているときです。落ち葉は動かせるのでボールの周辺は取り除けますが、ボールが動いてしまう場合はそのまま打つしかない、ということになります。
これも落ち葉ルールで救済できるようにしてしまえば解決です(6インチリプレースなどのローカルルールでも処理できますが)。
落ち葉ルールでは対応できないグリーン上でのコツ
問題は、グリーン上です。
ボールを転がすので、カップまでのライン上の落ち葉も取り除きたいわけです。困るのは、ロングパットです。ライン上の落ち葉を全て取り除くのは時間がかかりますし、そもそもラインが合っているかどうかも怪しいわけです。きれいに落ち葉を取り除いた道が実際のラインと合っていないとき、落ち葉に突入していくボールは悲しみと虚しさで一杯になり、見ていて涙がこぼれます。
これは、落ち葉ルールでは対応できません。コツとしては…
● ボール拭きのタオルを使って上手く広めに、かつ、素早く落ち葉を取り除く方法を身に付けること
● ボールの転がりに影響する落ち葉と、影響しない落ち葉を見極めて、落ち葉を気にせずにそのまま打つケースも有りだと判断すること
打ってみるとわかるのですが、ボールは落ち葉の上を影響なく転がることが案外多いのです。ボールの勢いが落ちて止まりそうになったときは影響するので、カップの周辺だけ落ち葉を取り除いて打っても、結果的には普段と変わらないパッティングができたりもします。
この辺りは経験がものを言います。小さい落ち葉は大丈夫で、大きい落ち葉はやばいとか、葉の部分ではなく軸の部分が問題なのだとか、徐々にわかってくるようです。
ゴルフは肩の上でするゲームだという格言がありますが、状況に合わせて判断をして考えるゴルフができることに感謝するぐらいの余裕が、落ち葉の中のゴルフを楽しむコツなのかもしれません。
ゴルファーは常に試されているのか?一期一会がゴルフなのだ
「僕がプレーするコースでは、落ち葉の季節にはブロワーを背負ったスタッフがグリーンにいるから、そんな面倒なことを覚えたり判断する必要はないのだよ」という人もいます。管理スタッフに余裕があるお金持ちのコースなら、そういうことがあります。
これも選択です。サービスの良さはしっかりプレー代金に反映されていて、いわゆる高額のプレー代となります。落ち葉の季節は、高くともそういうコースに行くというのも有りです。いやいや、もったいない、工夫で安く済むほうがいいというのも、立派な選択です。
「何年もゴルフをしているけれど、1回も落ち葉で苦労したことないよ」という人もいます。無意識に高額なコースを選んでいたのか、落ち葉の季節にゴルフに行かなかったのだと思います。
落ち葉が舞い散る季節は、短いのです。どんなに長くとも10日間程度。ピークは数日です。僕のように毎週ゴルフに行っていても、ピークの期間に当たらない年もあるのです。
落ち葉ルールで防衛しつつ、落ち葉の妨害は防ぎきれないと覚悟をすれば、落ち葉のピークでもゴルフは面白いですし楽しいです。
グリーンやティはゴルファーの檜舞台ですが、年に一度の花吹雪ならぬ落ち葉吹雪という特別な演出でスポットライトが当たるのです。特別中の特別なので、記録用に自分で動画を撮ってしまうほどです。
落ち葉も演出だと考えると、ピークにゴルフに行けることはラッキーで、運がいいことになります。どんなときでも、その環境を楽しもうとする努力と工夫は、ゴルフの面白さだと僕は考えています。落ち葉の季節を楽しむのは、簡単なのです。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。







