ゴルフの神様の忠告!?急にボールが飛ばなくなったときは赤信号…ゴルファーの健康と飛距離の関係
ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】第71回
ゴルフの虜になってもうすぐ半世紀。年間試打ラウンド数は50回。四六時中ゴルフのことばかりを考えてしまうロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、コースや色々な現場で見聞きし、感じたことを書いたのが【毒ゴルフ・薬ゴルフ】です。大量に飲めば死んでしまう毒も、少量なら薬になることは、ゴルフにも通じるのです。
写真提供/篠原嗣典
26歳のある日の僕は、いきなり入院してお見舞いに行く間もなく亡くなった先輩の追悼ゴルフコンペに出席していました。先輩は人当たりが良く、いわゆる人格者で、ガッツがあるゴルファーでした。50歳になったばかりの訃報に、その4ヶ月前に一緒にゴルフをした僕もその仲間たちもビックリして呆然としたのです。
先輩がメンバーだったコースで開催されたそのコンペで、僕の組に付いたキャディは半年前のクラブ競技で先輩の組を担当していて、先輩の異変に気が付いて忠告もしていたと話し始めました。
「急にボールが飛ばなくなったメンバーさんが、その後大病で入院というのはキャディの間では有名な話なんです。だから、ラウンド後に真剣にその話をしたんです」
先輩と最も仲が良かった人は、そんなことを言ってもヤツが戻るわけじゃないといいましたが、似たような話はその後も何度か様々な場所で耳にしました。
当時の僕はバリバリの競技ゴルファーで、他者のプレーにあまり興味がありませんでした。亡くなる直前に一緒にプレーしたとき、先輩が一人負けしたことは記憶していましたが、ボールが飛ばなくなっていたかまでは定かではなかったのです。元気がなかったという人もいましたが、僕はそんな印象は受けませんでした。
ゴルフの神様の暗号的な忠告を、僕はスルーし続けていたのです。