効率良くスピードが出せて、操作性も高まる「面合わせスナップ」って知ってる?
ベン・ホーガンを先生に!森プロが解説する『アイアンが際立つ!強い自分流の作り方』【第3回】
スイング改造に成功し、ショット精度を高めてメジャー6勝を挙げたニック・ファルド。ホーガン流メソッドとの共通点も多いが、その弾道と打面コントロールの要はおとなしい動きの右手スナップにあるという。
GOLF TODAY本誌 No.625/113~117ページより
イラスト/久我修一 取材協力/東京ゴルフスタジオ
取材・構成・文/戸川 景 撮影/圓岡紀夫
フックを防ぐメソッドを探し求めたのはホーガンだけではない、と森プロ。
「ヘッドを効率よく振り回せる、リリースを促せるようになると、クラブは構造上、重心アングルが機能してつかまるようになり、自然とフックが出るようになります。その曲がり幅を抑えるために、様々なスイングメソッドが生まれてきたわけです」
約半世紀前に流行したスクエアメソッド、いわゆる〝アメリカ打法〟では、スクエアグリップとニーアクションによるスライド動作でフェースターンを抑えていた。
「器用な手の操作性を抑えて、安定感が増しそうでしたが、腰や背中の故障を誘発しやすく、またスピンコントロールも難しい面がありました。そのため1990年代はニック・ファルドを筆頭にデビッド・レッドベターらが提唱した、ホーガン流に近いボディターン主体のメソッドに移行しました」