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女子プロのドライバースイング解説|笹生優花・田中瑞希・西郷真央

「アース・モンダミンカップ」をスイングで振り返る!PART1《躍動した若手編(1)》

2020/09/11 ゴルフサプリ 編集部

今季の女子ツアー開幕戦。無観客の上に最終日は月曜日に順延という異例づくしの大会となったが、渡邉彩香の涙の復活優勝などインパクトは豊富だった。そして特筆されるのがツアーデビューの田中瑞希らの大活躍。田中たち7人のルーキー、鈴木愛、渋野日向子の実力者、スイング大改造が実って今大会5位タイの大里桃子ら10選手のスイングを石井忍が解説してくれた。
PART1ではツアー初優勝と2勝目を2週連続で成し遂げた笹生優花、そして田中瑞希、西郷真央の3人のスイングを解説する。

◉スイング解説
石井忍
いしい・しのぶ
1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日大ゴルフ部を経て98年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くのツアープロを指導。千葉、神保町、赤坂で「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアのレッスンも行なっている。

「スマイルシンデレラ」こと渋野日向子は予選落ちの残念な結果となった。
待ちに待った開幕戦に選手たちの笑顔も自然に弾ける。
「黄金世代」の一人、ツアーデビューの田中瑞希が大会を盛り上げた。
リモートインタビューも初々しい田中。結果は惜しくも1打差の3位タイ。
密を避けてマスクが手放せない選手たち。
選手をはじめ、大会関係者たちの検温も抜かりなかった。
選手たち関係者全員にPCR検査が実施された。
ツアー出場の経験豊富な安田祐香もプロとして初デビュー。
昨年秋のプロテストで一緒に合格の安田祐香(左)と吉田優利。今大会はともに28位タイ。
各組についたスコアラーはフェースシールドを装着。

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躍動した若手編─1|両ワキの締めを意識したストレート軌道が特長

長いインパクトゾーンでショットの正確性は抜群!

田中瑞希
たなか・みずき( フリー)
1998年10月24日生まれ熊本県出身。151㎝2019年のプロテストに合格し、ツアーデビュー戦の今大会で早くも優勝争いを演じて素質の高さを見せた。

インパクトゾーンが長いため打点が安定しやすい

両ワキを締めておくイメージが強いスイングです。そのためバックスイングはクラブがインサイドに上がり、トップでクラブヘッドが軽くループを描いてダウンスイングはアウトサイド気味に振り下ろしています。

アウトサイドから下ろすと通常はカット軌道になりやすいのですが、田中瑞希選手の場合はインサイド方向に上げておいて、ダウンスイングでは腰の回転主導でクラブを少し立ててくるという感じ。そのためほぼストレートな軌道でボールをとらえています。「インサイド・ストレート」の表現がぴったりのスイングだと思います。

腕とクラブを体の真正面にキープしていて、振り遅れてしまうポジションもまったくない。結果として左ワキの前でインパクトを迎えることができ、ショットの正確性がアップします。インパクトゾーンが長いのが魅力ですね。

両ワキを締めるイメージが強いため、クラブがインサイド方向に上がりやすい。
トップでクラブヘッドがややアウトサイド側にループを描くが、体の回転を先行させてストレートに下ろしている。
両ワキを締めたまま、体の回転主体でバックスイングする。

左ワキの前でボールをとらえる

ダウンスイングはクラブをやや立て気味に下ろし、スイング軌道の最下点の先でインパクトを迎える。両ワキが締まっているから腕とクラブを体の正面にキープでき、インパクトの打点が安定しやすい。
クラブがアウトサイドから下りてカット軌道になると打点が安定しない。

躍動した若手編─2|左足の強烈な蹴り上げで大きなパワーを生み出す

破壊力のあるスイングは飛ばし屋No.1候補だ!

笹生優花
さそう・ゆうか(ICTSI)
2001年6月20日生まれ
東京都出身166㎝。圧倒的な飛距離を武器とする大型新人プレーヤー。「アメリカのメジャー大会に出たい」と大きな夢を持つ。

下半身のパワーを有効活用した飛ばしのスイング

笹生優花選手も今大会5位タイの成績を残した期待のルーキー。身体能力がとても高くて、将来が楽しみな大型プレーヤーです。

特徴的なのはテークバックの始動とインパクトの左足の蹴り上げです。テークバックはクラブヘッドよりもグリップ側が先に動かしだしています。クラブヘッドから動かそうとすると手打ちになりやすいのですが、笹生選手は体の回転を先行させることでグリップが先に動き、そこからシャフトをしならせてトップへと勢いよく上げているのです。切り返しでも体の回転が先行し、自然と大きなタメが作られています。

そしてインパクトで左ヒザを一気に伸ばすように左足を蹴り上げて腰の回転スピードをアップしています。リストを柔軟に使ってヘッドを走らせる動きに加えて、ドラコン選手たちと共通した下半身使いが驚異の飛ばしにつながっているといえます。

手を使わず、体の回転でテークバックを始動させるとクラブヘッドよりもグリップが先に動き出す。

バックスイングでシャフトがしなる

リストを柔軟に使ってクラブを勢いよくトップのポジションまで上げていく。

ダウンスイングは腰の回転がリード

切り返し以降で クラブを遅れさせるのは、ドラコン選手たちに共通した飛ばしのエキスだ。

左足の蹴り上げが パワーの源

左足を蹴り上げることで体の回転スピードが上がり、ヘッドスピードもアップする。

インパクトで左ヒザを伸ばす

ダウンスイングで折り曲げた左ヒザをインパクトで一気に伸ばすのがポイントだ。

躍動した若手編─3|体は小さくてもキレキレスイングで飛ば右足内側を踏み込むから深い捻転が作られる

体は小さくてもキレキレスイングで飛ばす!

西郷真央
さいごう・まお(大東建託)
2001年10月8日生まれ
千葉県出身158㎝。ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーの1期生で、19年の日本女子アマ優勝。昨年のプロテストは最年少で合格。

体の横の動きで大きなパワーを生み出すスイング

西郷真央選手もなかなかのロングヒッターですが、笹生優花選手が縦の動きでパワーを発揮しているのに対して、西郷選手の場合は横の動きでパワーを生み出すタイプといえます。

その特長がよく表われているのがバックスイング中の右足の踏ん張り。右足の内側でゴムティを踏んでいるとすれば、ゴムティを思い切り踏むようにして右足の内側に圧力をかけて上体を捻転させています。右足の内側でしっかり踏ん張れば右ヒザは多少右に動いても構いません。このように深い捻転を作っておけば飛ばしのパワーが存分に蓄えられて、ダウンスイング以降でターゲット方向にパワーをぶつけるイメージでヘッドを走らせることができるのです。

右足の外側に重心が乗ってしまうと右足の内側がめくれて、右ヒザや腰がスエーしてダウンスイングで体を正しく戻せなくなってしまいます。

バックスイングで深い捻転を作る

飛ばしのパワーを蓄えるには右足の踏ん張りが絶対条件となる。

右足の内側で捻転のパワーを支える

右足の内側に圧力をかけていれば右ヒザは少し動いてもOK。腰が回りやすくスムーズにバックスイングできる。
右足の内側にゴムティを置いたとすれば、バックスイング中はゴムティをしっかり踏む感覚(下)。右足内側が浮くのはNG(上)。
右足に溜めたパワーを左足に移動させる
右足の外側に体重が乗るとダウンスイングでは腰が引けてしまいやすい。

GOLF TODAY本誌 No.579 26〜33ページより


「アース・モンダミンカップ」をスイングで振り返る!


Part2へ続く(※順次アップします)

●「アース・モンダミンカップ」をスイングで振り返る!
Part1:《躍動した若手編》・田中瑞希・笹生優花・西郷真央
Part2:《躍動した若手編》・古江彩佳・安田祐香・吉田優利・西村優菜
Part3:《今年も来るぞ!大本命編》・鈴木愛・渋野日向子《スイング劇的改造編》・大里桃子

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