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飛ばしの異色レッスン|右足親指で飛距離が20ヤードアップ!!

本気で飛ばしたい! あなたのための飛距離アップ4大レッスン PART4

2021/05/24 ゴルフサプリ編集部

右足の親指をグッと踏み込んで胸椎を素早くターン

「ストレートパンチの要領でスイングしたら、飛距離が270ヤードまで伸びました」と明かすのはプロボクサーからゴルフコーチに転身した神藤太志。ボクシング出身のイアン・ウーズナムがマスターズで優勝した場面を見て感銘を受けたのがゴルフを始めたキッカケだそうだが、飛ばしのスイングはボクシングの強烈なパンチと共通点が多いという。そのポイントを訊いた。

GOLF TODAY本誌 No.587 48〜55ページより

パワーの源となる右足使いを覚えよう

イメージはボクシングのストレートパンチ!

ストレートパンチのように右ワキを締めて、右足親指で股関節を捻る

右足親指のパワーを利用して右股関節を素早く押していく

ダウンスイングではウェアの右ワキのところにシワを作るイメージ。そのためには右足親指の踏ん張りが欠かせない。
バックスイングで上体と下半身の「捻転差」を作ったら、右足の親指の踏み込みでダウンスイングを始動させる。
バックスイングでは上体の捻転を右足の全体で受け止める。右足裏の3点で踏ん張る感覚だ。そこから切り返しで右足の親指を踏み込んでいく。

「右足の蹴り」は右足親指を下に踏み込むのが正解

ゴルフを始めた頃の私は230ヤードしか飛びませんでした。そこで効率のいいカラダの使い方を追求してボクシングとゴルフスイングの関連性に着目したところ、この2つには多くの共通点があることを発見したのです。

一番のポイントはボクシングのストレートパンチのように、トップからダウンスイングへと切り返すときに右足の親指をしっかり踏み込んでいくこと。「右足の蹴り」とよくいいますが、右カカトを浮かせるように蹴り上げるのではなくて、右足親指を下に向かって踏み込むのが正しい動きです。その動きと連動して右股関節を入れていきます。股関節は「回す」というよりも、グッと押し込むように「ネジる」という感覚です。

そのためにはアドレスで肩甲骨を下げて構え、バックスイングで深い捻転を作ることが大前提です。そうすれば切り返しでの右足親指の踏み込みとカラダの捻り戻しの動きがリンクし、大きなパワーが生まれます。肩甲骨が上がった構えでは捻転不足を招き、ダウンスイングでクラブはアウトサイドから下りてパワーをロスしてしまうことになります。

アドレスで肩甲骨が上がると余分な力が入り、ワキがあいてバックスイングが浅くなりやすい。結果としてダウンスイングで胸椎が回りにくく手打ちになってしまう。
バックスイングでは深い捻転を作ることが重要だ。肩甲骨を下げて、両ワキを締めて構えれば左肩が入りやすくなる。
ダウンスイングではクラブが右の肩口の角度から振り下ろすイメージ。鏡などでクラブの角度をチェックしてみよう。
クラブが立って首の角度から下りてくる「首切りプレーン」はNG。アウトサイドから下りてしまうためだ。
ダウンスイングで右ヒザが前に出てもクラブがアウトサイドから下りてしまうので注意。

フォロースルーは一瞬で相手を貫くパンチのイメージ

右コブシをクラブヘッドに置き換えてイメージすれば

左に体重移動した瞬間、右手にすべてのパワーが伝わる

ボクシングでもワキを締めていないと、腰の入ったストレートパンチは打てません。肩に力が入ってワキのあいている強いボクサーなんていないのです。

強烈な右ストレートを叩き込むには右の肩甲骨を下げ、右ワキを締めた状態から右足の親指で股関節をネジり、左に体重移動した瞬間に右コブシにすべてのパワーを伝えるのが極意です。右腕を伸ばす瞬間は右腕を自分から見て左側に回転し、ヒネリを加えることでパワーがさらにアップ。ゴルフスイングのインパクトからフォロースルーにかけての一瞬の動きと、相手の顔面を貫くようなストレートパンチはイメージ的によく似ています。

ダウンスイングで右ワキがあいて右ヒジが前に出ると、クラブがアウトサイドから下りてきます。右足親指の踏み込みと連動しないため、クラブが遠回りしてしまうのです。ボールに向かってパンチを放つイメージで右腕を振れば、クラブをインサイドから適正角度で振り下ろせるようになり、パワー効率が向上します。ボクシングの経験のない人でも、イメージを取り入れるだけで飛びが大きく変わるはずです。

壁の近くでストレートパンチのイメージ練習。

右ワキを締めて右ヒジが壁に当たらないように、右腕を自分から見て左側に回旋させて真っすぐ突き出そう。
ダウンスイングで右手に力が入りすぎて右ワキがあくと手打ちになり、パワーをロスしてしまう。
ストレートパンチで右ワキがあくと右ヒジが壁に当たる。右ワキがあくクセのある人は修正しよう。

ストレートパンチのイメージで飛ばせるようになる即効ドリル

ストレートパンチのようなパワー効率のいい動きをマスターしよう。

Drill 1|両脚を固定させて上体を回し、大きな捻転差を作る

右足の親指の踏ん張りで股関節をネジり、胸椎を素早く回転するにはカラダの捻転を意識することがポイント。そこで両足を前後に大きく広げて上体を回し、カラダの柔軟性をアップ。左足を前にして上体を左にネジるときは右足親指の踏み込みも意識しよう。

左足を前にして両足を前後に大きく広げて腰を落とす。右足はツマ先立っておく。
その体勢のまま、右足の親指をグッと踏ん張って胸椎を左側にネジっていこう。
右足親指の踏み込みを体感できます
右足を前にして上体を右にネジる練習もしよう。バックスイングで深い捻転が作れるようになる。

Drill 2|クラブを利用して右ワキを締めたダウンスイングを体感

右ヒジが下を向いたトップからダウンスイングすれば、クラブは自然にインサイドから下りてきてミート率が上がる。この感覚をマスターする練習法だ。とくに右ヒジが外を向いてクラブがアウトサイドから下りてしまう人の修正ドリルとして効果的。

ショートアイアンのヘッド側を下にして左手で持つ。右手は親指と人差し指の2本で持とう。
シャフトを右腕の外側に当て、右手の2本指をシャフトに軽く引っかけるように持つ。
両手でクラブを固定するように持ったら、アドレスの姿勢のように上体を前傾させる。
そのまま胸椎を右に回してバックスイング。腕や手が使えないから強い捻転が感じられる。
右の肩甲骨を下げたまま右足親指を踏ん張り、右ワキを締めてインパクトへと戻そう。

神藤太志(しんどう・ふとし)
1972年4月27日生まれ、神奈川県出身。足利学院高校1年からボクシングを始め、新人戦で決勝まで進出。高校を中退し、ファイティング原田が立ち上げた笹崎ボクシングジムに所属。フライ級で20戦16勝4敗と活躍したが、22歳のときに脳内出血で引退。その後はゴルフに転向。グレンオークスなどのコースで修行を積んで2021年1月1日付けでJPGA公認プロ資格を取得。現在は内藤雄士に師事し、来年にはシニアツアーのQTに挑戦する予定。

協力/ハイランドセンター

●本気で飛ばしたい! あなたのための飛距離アップ4大レッスン
Part1:目指すのはヘッドスピードUPより、ボール初速UP!短尺なら、もっと飛ばせる!
Part2:ヘッドスピードとミートを両立!『ヨコ+タテ』のマッチングで飛ばせ!
Part3:飯島茜がレッスン! 初心者でもすぐにできるドライバーの飛距離アップ練習法!!飛ばしのアドレスチェック 即効ドリル20
Part4:飛ばしの異色レッスン|右足親指で飛距離が20ヤードアップ!!