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飯島茜がレッスン! 初心者でもすぐにできるドライバーの飛距離アップ練習法!!飛ばしのアドレスチェック 即効ドリル20

本気で飛ばしたい! あなたのための飛距離アップ4大レッスン PART3

2021/05/22 ゴルフサプリ編集部

ドライバーが飛ばせるようになるには、どんな練習をしたらいいのだろうか? そんな疑問に答えてくれたのが、分かりやすいレッスンで大人気の飯島茜。「飛ばしの一番の要素はミート率アップ。そのためには最初にアドレスの基本をしっかりマスターしてから、自分に合ったドリルで飛距離を伸ばしていきましょう」。ゴルフの経験が浅い人でも簡単にできるという飛ばしのメソッドをレクチャーする。

GOLF TODAY本誌 No.587 36〜47ページより

左手をかぶせて握り、両手を左モモの前にセット

両手の位置は左モモのツケ根の前

飛距離が出ないと悩む人は、左手を浅く握っていることが考えられます。飛ばし自慢のドラコン選手たちがストロンググリップに握っていることを参考にして、左手のナックルが2つ見えるくらいまでかぶせるのがオススメ。そして左モモの前でボールをとらえるイメージを出しやすくするように、軽くハンドファーストに構えましょう。

左手の人差し指と中指の2つのナックルが見えるまで左手をかぶせて握ろう。
左手を浅く握るとインパクトでフェースが開きやすく、ボールが飛ばない。
ハンドファーストに構えれば左モモの前でボールをとらえるイメージでインパクトでき、ボールがしっかりつかまりやすい。
両手をカラダの中心線の前にセットしたハンドレートの構えではパワフルなインパクトが作れない。

フェースの芯に当てやすいアドレスの重要ポイントを知ろう

「ボールが飛ばないのはフェースの芯で打てていないから。これはアドレスのバランスが悪いのが一番の原因です」と飯島茜。飛ばせるようになるには安定したアドレスを作ることから始めよう。

直立の姿勢でクラブを胸の前で真っすぐ立てて持ち、軽くお辞儀するように腰のツケ根から上体を折り曲げてクラブを地面まで下ろそう。

両手で重いものを抱えて持つような体勢でアドレス

アドレスには「ドッシリ感」が欠かせません。でも重心を低くして下半身をガチガチに固めてもダメ。直立の姿勢から軽くお辞儀するように股関節から上体を折り曲げて、お腹を少し引っ込めましょう。両ヒザが自然と軽く曲がり、重いものを両手で抱え持つような姿勢が作られたらOK。これでボールとカラダの間隔も適切に保たれます。

両手で重いものを抱えて持つように両ワキを締めておく。ただし、きつく締めすぎないように注意。
腰を低く落とすだけではへッピリ腰となり、安定した姿勢が作れない。
重いものを持つイメージなら、お腹が自然に締まって足腰全体にドッシリ感が生まれる。
ボールから遠く離れすぎると、手でボールに当てにいくようなスイングになる。

左ツマ先を軽く開き、右ツマ先は真っすぐ向ける

両ツマ先の向きはあまり考えない人が多いようですが、フェースの芯に当てやすくし、飛距離を伸ばすためにはアドレスの両足のツマ先の向きにも気を配りましょう。理想は右ツマ先を真っすぐ向けて、左ツマ先は軽く開いた立ち方です。バックスイングは右足の内側で上体の捻転を支えやすく、フォロースルーでは腰の回転がスムーズになるからです。

フェース面はスクエアにセットするのが基本。そうすればスイング中に腕をネジるなどの無駄な動きが生じにくく、ボールをスクエアにとらえやすくなります。アドレスでフェースを開いたり閉じたりしないことです。

右ツマ先は真っすぐ、左ツマ先は30度くらい開いて構えよう。
右ツマ先を大きく開くとバックスイングで腰や右ヒザが右に流れやすい。
左ツマ先を閉じて構えると腰の回転が制限されてインパクトが窮屈になる。
スタンス幅はゴルファー個々で異なるが、ボールの位置は左カカト内側の前を基準と考えよう。
フェース面は必ずスクエアにセット。フェースを開いて構えるとインパクトでかぶりやすく、フェースをかぶせて構えるとインパクトで開きやすいので注意。

素振りでカラダを使ってスイングする感覚をマスター

飛距離アップのドリルでもっとも有効なのは素振り。「重さを感じながらカラダを大きく使ってスイングする感覚をつかんでくださいね」と飯島。ボールを打つよりも効果が高いそうだ。

力のある男性ならクラブを3本持って素振りするのもいい。

Drill 1|クラブを2本持ち、カラダを大きく回転

①バックスイングでクラブの重さに引っ張られるように上体を深く捻転したら、クラブの遠心力を感じながら振り抜こう。②クラブの重さに引っ張られるイメージで、フィニッシュまでカラダをしっかり回そう。

最初に重さを利用し、カラダの回転量を増やして素振りしましょう。クラブを2~3本持つと腕や手だけで振れませんから、カラダの全体を使ってスイングする感じがつかめます。これが飛ばしのスイングのベースとなります。

Drill 2|ヘッド側を持って左手だけでスイング

バックスイングで上体をしっかり捻転し、左モモの前で「ビュッ!」と空を切る音が聞けるようにスピーディに振ろう。

左手素振りでもカラダの回転をフルに使ってスイングしましょう。ポイントは左モモの前で音を出せるように振ること。インパクト地点の先でクラブを加速させて、ヘッドスピードがマックスとなるようにスイング。通常のドライバーショットでもこの感覚が大事です。

Drill 3|左打ちスイングで捻転力をアップ

左打ちの素振りはカラダのリセットに役立つだけでなく、バックスイングで深い捻転を作る感覚がつかめる。

左打ち素振りでも、フィニッシュまでカラダをしっかり回転させましょう。この素振りはバックスイングのカラダの回転量を増やして、飛ばしのパワーを蓄える感覚をつかめるという相乗効果もあります。素振りでドライバーを使うのも結構ですが、重さを感じやすいアイアンのほうが有効といえます。

テークバックからトップの軌道を安定させるドリル

「ミート率を上げるにはテークバックの軌道が肝心です」と飯島。ドライバーで打つのもいいが、9番アイアンなど短いクラブからスタートして正しいバックスイングをマスターしよう。

Drill 4|ヘッドカバーを2つ置き、クラブを真っすぐ引く

ボールの飛球線後方のラインをはさむようにヘッドカバーを置いてバックスイングの練習。そのままトップまで上げてボールを打とう。

ボタンのかけ違いではないけれど、クラブの引き始めとなるテークバックの軌道を間違えると、スイング全体の軌道を狂わせてミート率が低下します。

そこで正しい軌道をはさむようにヘッドカバーを2つ置き、最初の30センチはクラブを真っすぐ引く練習をしましょう。

テークバックは最初の30センチはヘッドをストレートに引くイメージが大切。以降はカラダの回転に同調してインサイドに上げる。
インサイドに引きすぎたり(右)アウトサイドに上げたり(左)するとヘッドカバーに当たってしまう。

Drill 5|スティックを利用して軌道を徹底チェック

スタンスのラインに沿ってスティックを後方に置き、テークバックで右腰の高さに上がったところでシャフトがスティックと平行に見えたらOK。

ヘッドカバーの代わりにスティックを利用した練習法で、目的は一緒です。クラブを右腰の高さまで上げたところでいったんストップ。この位置でシャフトが地面のスティックと平行かどうかをチェックしましょう。テークバックの軌道がひと目で確認できる万能ドリルです。

テークバックからトップへとクラブを正しく上げればダウンスイング以降の軌道も整ってミート率が上がる。
テークバックの軌道を間違えるのはNG。ダウンスイングの軌道も大きくズレてミスショットになりやすい。

Drill 6|ヘッドカバーを右ワキにはさんでバックスイング

右ワキが開きやすい人は、右ワキにはさんだヘッドカバーを落とさないように練習しよう。

バックスイングで右ワキを硬く締めすぎるのはよくありませんが、右ヒジが浮いてトップで右ワキがあくのもダメ。ダウンスイングでクラブを正しい軌道で下ろせなくなるからです。右ワキが開くクセを直すにはヘッドカバーを使って練習しましょう。

バックスイングで右ヒジが浮くと、トップで右ワキが大きく開いてしまう。

カラダでタメを作るコツがすぐにつかめるドリル

飛距離アップにはダウンスイングでタメを作ることも必須条件。「手先でタメようとしてはダメ。タメはカラダの回転で自然に作られるものです」と飯島。ドリルで切り返しのコツもつかもう。

Drill 7|トップ静止ドリルで打ち急ぎのクセを解消

トップでいったん止めてから、ダウンスイングしてボールをヒット。ウェッジで高くティアップしたボールを打つ練習が効果的。

多くのゴルファーは切り返しのタイミングが早すぎて、手でクラブを振り下ろしてしまいがち。打ち急いでタメが作れなくなるのです。これを修正するにはトップまで上げたところで2~3秒くらい止めてからダウンスイングする練習が効果的。切り返しで下半身から先に戻す感覚が自然に身につきます。

Drill 8|クラブを固定してもらい、ダウンスイングの練習

トップで誰かにクラブを押さえてもらった状態でダウンスイング。下半身を先に戻す感覚がつかめる。これがタメを作るコツだ。

トップの形を作り、他人にクラブを押さえてもらってダウンスイングする練習です。ポイントは手でクラブを引っ張り下ろすのではなく、下半身の動きでクラブを引っ張るようにすること。この練習を繰り返すと下半身でタメが作れるようになり、飛距離がすぐにアップします。

Drill 9|左手で柱を引っ張り、下半身リードを体感

他人の手を借りないのであれば、柱などに左を引っかけてトップの体勢を作り、下半身を戻して柱を引っ張る練習をすると効果的。

クラブを必要としませんし、自宅の柱を利用して簡単にできるダウンスイングのイメージ練習です。左手を柱に引っかけて、下半身で柱を引っ張るようなダウンスイングの形を作りましょう。下半身主導の動きで切り返し、ダウンスイングで大きなタメを生み出すコツがつかめます。

Drill 10|グリップエンドをボールに向けて下ろす

①グリップエンドが上を向いてしまうのは間違ったダウンスイングだ。②クラブを短く持ち、ダウンスイングでグリップエンドをボールのほうに向けて振り下ろそう。

タメが作られたら、グリップエンドがボールのほうを指す形となります。そこでグリップエンドの向きが見やすいようにクラブを短く持って構え、ダウンスイングでグリップエンドがどこを向いているかをチェックしましょう。鏡なども利用するとスイングの修正練習としても役立ちます。

長いインパクトゾーンを作り、ミート率がアップするドリル

ゴルフのスイングで一番重要なのはインパクトの正確性アップだ。「長いインパクトゾーンを作ればフェースの芯に当てやすくなり、方向が安定して飛距離も自然に伸びますよ」と飯島はいう。

①胸を右に回してテークバック。腕や手を使わないでクラブを上げていく。②胸を構えた位置に戻してボールをヒット。インパクトは「点」ではなく「長い線」と考えよう③体重を左足に乗せ、胸を目標に向けるつもりでフォロースルーへと振り抜く。
下半身が止まったままではカラダが回らず、手打ちになってしまう。

Drill 12|額を壁につけて前傾角キープの練習

キャップの先端を壁につけてもOK。キャップが壁から離れないように腕を振って前傾角をキープする正しい動きを覚えよう。

インパクトで上体が起き上がると手元が浮き、フェースが開いてしまいます。飛ばないと悩む人の多くはそんな傾向が見られます。

そこで額、またはキャップの先を壁に軽く当てて、壁から離れないように腕を振りましょう。手が壁に当たったり、腰が引けて上体が起きたりするのはNGです。

Drill 13|マットの端を押してインパクトの形を作る

フェース面をマットの端に当てて、フェース面を真っすぐ押してインパクトの形を作ろう。下半身で押し込む感覚がよくわかる。
手で押すだけではパワフルなインパクトが作れない。

パワフルなインパクトはフェース面でボールを目標方向に真っすぐ押すイメージです。この感じをつかむには練習場の打席のマットなど固定物にフェース面を当てて押す練習をするのがオススメ。下半身でぶ厚いインパクトを作るコツがつかめて、飛距離アップに大きく前進します。

下半身のパワーを効率よく使って飛距離を伸ばすドリル

飛距離アップにはヘッドスピードも大切な要素。「腕を速く振ろうとしても飛ばせません。下半身を中心とした効率のいい動きを覚えてくださいね」と飯島。これで飛びが大きく変わるはずだ。

Drill 14|スティックを利用してヒップターンをマスター

①スティックがなければ左手で左ポケットをつまみ、ポケットを思い切り引っ張って腰を回す練習をするといい。②左手でスティックを後ろに引っ張ろう。左のお尻を素早く回す動きが飛距離アップに直結する

ヘッドスピードの向上にはカラダの回転、とくに腰の回転のスピードアップが大切な要素となります。腰を早く回そうとして左腰が引けてしまい、体重が右足に残るのはダメ。体重が左足にしっかり乗って、左のお尻を後ろに引くイメージで腰を素早く回しましょう。スティックを前のベルトに通し、左手でスティックを後ろに引っ張って左のお尻を先に回転させてから右腕を振るのがこの練習のポイントです。

腰を目標側に突き出してしまうとヒップターンができなくなる。
スティックを腰のベルトに通し、左手でスティックを持ってアドレスの姿勢を作る。
ダウンスイングではスティックを先に左に回してから肩と腕を戻してくるイメージだ。

Drill 15|ボディドリルで回転と体重移動の連動を覚える

両腕を胸の前で組んでクラブを水平にはさみ、体重を右足に乗せてバックスイング。そして体重を左足に移動してフィニッシュへと向かおう。

クラブを胸の前で水平に固定し、カラダを左右に回転させる練習です。クラブを手に持ってスイングすると腕の動きばかりに目がいきがちですが、ボディドリルならカラダの正しい回転を徹底練習できます。体重移動を使って胸を左右に回し、コマのような軸回転を覚えてスイングのレベルアップにつとめましょう。

体重移動が正しくできないとカラダの回転も歪んでしまう。

Drill 16|スプリットハンドドリルでフェース管理のコツをつかむ

両手を返さないでインパクト。スクエアフェースでボールをヒットできる

両手を5~10センチくらい離して持ち、ボールを打つ練習です。素振りでも構いません。この場合もボディドリルと同様、腕や手を使わずカラダの回転を主体にスイングします。最初はアプローチのような小さいスイングで打ち、振り幅を徐々に大きくしますが、フェースをスクエアに保つ意識が大切です。

左腰の高さまで振り抜く。最後まで腕と手が何もしないでスイングする感覚をマスターしよう。
両手を離して持ち、右腰の高さまでバックスイング。この場合も体重移動を使うことが大切なポイントだ。
下半身が止まると手が返ってフェースの向きが変わってしまう。

Drill 17|ボール投げドリルで下半身リードを覚える

ボールを右手に持ち、野球のピッチャーのアンダースローの要領で投げてみよう。

下半身主導の動きで腕を振る感覚を覚えるには、右手でゴルフボールを持ってアンダースローの要領で投げる練習もかなりの効果があります。右ヒジや右手首を柔軟に使って腕を振る感じもつかめます。ダウンスイングのタメやリリースのタイミングなどが感覚的に理解でき、飛距離アップに直結します。

下半身よりも右手が先に出るとボールをうまく投げられない。

Drill 18|フィニッシュで右足トントンができるかチェック

フィニッシュまで振り抜いたら、右ツマ先で地面を軽くトントンと叩いてみよう。

バランスのいいフィニッシュは左足だけでも立てるような体勢。クラブが気持ちよく振れて、ヘッドスピードを十分に出せた結果でもあります。振り抜いた体勢のまま右足でトントンしてみましょう。

右足に体重が残る人はトントンができない。

Drill 19|ステップドリルでダイナミックな体重移動を覚える

左足を大きく浮かせてバックスイングし、左足を踏み込んでからダウンスイングをスタートしてフィニッシュへと大きく振り抜こう。

体重移動をダイナミックに使ってボールを打つ練習です。腕や手に頼ってヘッドスピードが上がらない人にはとくに効果的。左足を浮かせてバックスイングし、切り返しで左足を踏み込んでからクラブを一気に振り抜いて体重移動から生まれる下半身の大きなパワーをボールにぶつけましょう。

Drill 20|V字腕振りドリルで腰を切る回転動作をマスターしよう

腕の力がない人でも下半身のパワーを利用すれば飛距離アップが実現する!

バックスイングで右手を引き上げて左手を突き下ろし、ダウンスイングでは左手を引き上げて右手を真っすぐ突き下ろします。V字を描くように腕を思い切り振る練習は両足の踏み込みから発生する「地面反力」を利用し、腰の回転スピードを上げる感覚のマスターに役立ちます。

左右の股関節を切り上げながら両腕でV字を描くイメージで振る。
このドリルはインパクトに向かって右手を突き下ろし、腰を素早く回す動きの練習がメインだ。地面反力を利用した飛ばしのコツがつかめる。

飯島 茜(いいじま・あかね)
1983年7月11日生まれ、千葉県出身。157㎝。2005年にプロ転向し、07年日本女子プロなど通算7勝。現在は東宝調布ゴルフパークなどでアマチュアレッスンも精力的に取り組む。サーフビバレッジ所属。

協力/東宝調布ゴルフパーク

●本気で飛ばしたい! あなたのための飛距離アップ4大レッスン
Part1:目指すのはヘッドスピードUPより、ボール初速UP!短尺なら、もっと飛ばせる!
Part2:ヘッドスピードとミートを両立!『ヨコ+タテ』のマッチングで飛ばせ!
Part3:飯島茜がレッスン! 初心者でもすぐにできるドライバーの飛距離アップ練習法!!飛ばしのアドレスチェック 即効ドリル20
Part4:飛ばしの異色レッスン|右足親指で飛距離が20ヤードアップ!!