中国・天津に誕生した巨大屋内ゴルフ場「CITY GOLF 天津1号店」で18ホールプレーしてみた!【体験レポート】

中国・天津にオープン(2024年8月30日)した屋内ゴルフ場「CITY GOLF 天津1号店」は広大な敷地、開放感あふれる空間、そしてリアルに近いシミュレーションと本格グリーンが融合した、新しい都市型ゴルフ体験施設だ。ゴルフサプリ編集部が現地を訪れ、実際に18ホールをプレーして、その魅力をたっぷりと体感した。
まるで南国リゾート? CITY GOLF 天津1号店の全貌
「CITY GOLF 天津1号店」は、約5000坪(1万6500㎡)の敷地に展開される屋内型ゴルフ施設。屋内とは思えない18メートルの天井高に加え、椰子の木や人工植物による南国テイストの装飾が施され、リゾートさながらの開放感が味わえる。この屋内ゴルフ事業は、ゴルフシミュレーターを提供するGOLFZON(韓国)と中国の企業の協同によるもので、運営はCITY GOLFという会社が新たに立ち上げられて為されている。
施設内には18のゴルフシミュレーション打席と本格的な人工芝グリーンが設置され、まさに“都市の中のゴルフ場”。料金はビジターと会員で異なり、ビジターは1回300元(約6000円)、初回体験プレーは248元(約5000円)で可能だ。会員になると1回248元でプレーでき、年間会員(2万元/約40万円)や永続会員(10万元/約200万円)といった制度も用意されている。
来場者は1日約70名で、最近では特に木曜・金曜が多い傾向だと言う。冬は屋内ゴルフという特性上、さらに人気が高まるという。利用者の多くは自家用車で訪れ、北京からの客も少なくない。現時点で会員は全て中国人だが、外国人の利用制限はなく、今後の日本人ユーザーの増加も期待されている。取材中には韓国人の女性3人と男性1人のグループと、天津在住の親子がツーサムでプレーする姿などが見られた。
キャディは通常時は8人が常駐しており、1組につき1人が帯同。営業時間は10時〜18時(要望があれば延長も可能)で、1人でのプレーも可能だ。

編集部員が実際に18ホールプレーしてみた!
ラフとグリーンが難しい! けど、これはこれで楽しい

編集部員も実際にクラブを借りて18ホールをプレーしてみた。結論から言うと、予想を遥かに上回る面白さだった。
まず注目すべきは、スクリーンとリアルグリーン(人工)が連動したシステム。ティショットやセカンドショットをスクリーンに向かって打ち、全員のボールがグリーンまで10メートル以内に到達すると、スクリーンが自動で上部へ格納され、実物のグリーンが目の前に出現する。天井からレーザーでそれぞれのボール位置が表示され、セットが完了すると自動でレーザーが消える——この演出がとてもスマートで没入感を高めてくれる。

グリーンの起伏はかなり激しいホールもあり、アプローチの止めどころが難しく、何度もオーバーした。ピン位置は7ヶ所設定されており、リアルなゴルフと同様に、毎日ランダムに変わるため、スコアメイクのためにはかなりの慣れが必要そうだ。
スティンプメーターは9.5フィートと速めで、多くのプレーヤーがグリーン上でスコアを落とすと言う。実際、アプローチで寄せられないと、3パットの確率が格段に上がった。

ラフもまた一筋縄ではいかない。人工芝とはいえ、順目・逆目が表現されており、思った以上に抵抗がある。実際のラフとは異なる感覚だが、これが逆に“クセになる”面白さを演出していた。どうやったら上手く打てるか? 寄せられるか? と攻略のしがいがあって楽しかった。
バンカーも要注意ポイント。砂はサラサラで、エクスプロージョンショットよりも、ボールを拾い上げるように砂を薄くとるように打ったほうが上手く脱出できた。ホームランすると、その先に人がいる可能性もあるため、緊張感は常にある。大事には至らなかったものの、実際に何人か“やらかした”と言う。

屋内ゴルフの新たな可能性を感じる
今回の18ホールのプレー時間は、ツーサムで約2時間。途中、前の組が詰まるといったこともなく、切れ目なくプレーすることができた。説明によれば、だいたい1人1時間で回れる計算で、4人1組だと約4時間で18ホールを回り切れると言う。
屋内でありながら、これだけ本格的な18ホールプレーができる施設は、他に思い浮かばない。空調が効いた快適な空間で、天候や気温に左右されずプレーできるのは、寒さの厳しい冬や酷暑の夏に重宝されるだろう。
リアルゴルフとは異なる点も多々あるが、それも含めて“屋内ゴルフ”として割り切って楽しむのが正解だと感じた。特に都市部でゴルフ場へのアクセスが限られている層には、強くおすすめしたい新時代のゴルフ体験だ。
「日本にも、こんな施設が自宅や会社の近くにあれば…」そう思わずにはいられなかった。
