スピン性能が長持ちする!? 新素材「HMSS」採用

5月29日に発売される新作「HONMA WEDGE」には同社独自の新素材「HMSS」(Honma Soft Stainless)が採用されている。前作「TW-W」(2024年モデル)はポピュラーな軟鉄(8620)鋳造品だったが、今回ソフトステンレスが選ばれたのはなぜか? HONMAの意図を鹿又と鶴原はこう読み解いた。

鹿又 打感や調整自由度でフォージドが評価されがちですが、アマチュアが使う前提で考えたら錆びにくさや溝の劣化しにくさなど実用的な面もすごく大事です。それを満たした上で軟鉄並みにソリッドでフィーリングのいい「HONMA WEDGE」はすごく魅力的な存在です。

鶴原 今回「HONMA WEDGE」を打って性能面からいってもフォージドにこだわる必要性はないと感じました。なんならノーメッキで溝が鋭いままの「HONMA WEDGE」のほうがスピンは多く入る印象です。

今回は弾道計測機を持ち込まなかったが、どのシチュエーションでもボールはよく止まっていた。「そもそも出球が低いのはスピンが多く入っている証拠」と鹿又は断言する。

鹿又 「HONMA WEDGE」はとくに低く打とうとしなくても球が目線の高さに抑えられてます。フェースをどんなに開いても低く出るのはボールがフェースにすごく乗っているからです。打感もステンレスだからといって硬くは感じません。

鶴原 言われなければほとんどの人は軟鉄と思うかもしれませんね。

鹿又 ステンレスはノーメッキでも耐久性があります。このスピンをずっと保ってくれるならすごく嬉しいです。

今回の試打ラウンドを通じて新素材に関してはメリットしか見当たらなかった。

「HONMA WEDGE」はソールにも特色がある。46、48、50、52度には前作同様フラットでトレーリングエッジに、ダフリを抑制し、より抜けを良くするカッティングが施されたIソールが採用されているが、注目すべきは8度と16度の2種類のバウンス角が選べるところだ。

鶴原 8度は多すぎず少なすぎず絶妙。フルショットで抜けがよくロフトなりの距離を打ち分けやすくなっています。16度は他にないくらいのハイバウンスで、上からドンと打ち込みたい人にとても使いやすいと思います。

左からIソール、Cソール、Sソール。Iソールにはハイバウンス(16度)とミッドバウンス(8度)がある。
「ハイバウンスはハンドファーストで打つ人、ウェッジが苦手な人にオススメ。ミッドバウンスはオールマティです」(鶴原)

鹿又 Sソールはリーディングエッジが削ってあるのでスティープに入れても刺さりにくく、何もしなくてもフェースを閉じたままオートマチックに打てます。Cソールはどれだけ開いても据わりのよさが変わらないしネックも邪魔になりません。バウンスとソール形状がよく作り込まれているのでこの2種類あれば十分です。

鶴原 フェアウェイでもバンカーでもほとんどの人はハイバウンスのほうが打ちやすいと思います。でも自分はテクニックを磨きたい、いろいろやりたいっていう人はハイロフトのローバウンスを選べばいい。ソールの設計意図が明確に分かれているので選ぶときに迷いません。

鹿又 これだけ個性がハッキリしているので同じロフトでSソールとCソールの2本持ちもあり。ウェットでやわらかい地面やバンカー用にS、ドライで固い地面ならCと使い分けるのも面白いと思います。

ユーザー目線でしっかりと作り込まれた「HONMA WEDGE」はラインナップがシンプルで選びやすく、寛容性とパフォーマンスを両立しているモデルだ。

フェースを開いてもバウンスが邪魔をしないCソールとスクエアに構えて大きなバウンス効果が得られるSソール。
ローバウンスのCソールは砂を薄く取ったりいろいろなテクニックを使える。フェアウェイ、ラフ、バンカーなど様々なライでチェックした二人が「HONMA WEDGE」の打ちやすさに太鼓判を押した。
46〜52度はセミキャビティバックを採用。「フルショットが安定し、『T//WORLD Px アイアン』などキャビティアイアンとのつながりがいい」(鹿又)
標準シャフトは日本のゴルファーが使いやすい重量帯の「MODUS105ウェッジ」と「N.S.PRO 950GH neo」「球の高さが揃う『MODUSウェッジ』が選ばれていることからもトータルでしっかり作り込まれていることがわかります」(鹿又)
AW(46〜52度)にはフルショットでパフォーマンスを発揮するIソールを採用。
Cソール(58〜62度)はフェース開いたときに高いスピン性能を発揮するフルスコアライン仕様。
フルショットやフェースを開かないアプローチで使いやすいSソール(54〜62度)。

選びやすい。打ちやすい。寄せやすい「HONMA WEDGE」

今回の「HONMA WEDGE」の試打で印象的だったのは、“やさしさ”と“スピン性能”を無理なく両立していたことだ。単純に球が止まるだけではなく、どんなライでも高さと距離感を揃えやすく、しかもその安定感のあるスピン性能が長く続くという安心感がある。さらに、ソールごとの役割やシャフト選びまで明確に整理されているため、自分に合った1本を選びやすい点も大きな魅力。素材、ソール、シャフトを別々に考えるのではなく、“ウェッジ全体”として完成度を高めてきたHONMAの本気度が伝わるウェッジだった。

  • 素材/製法:HMSS(Honma Soft Stainless)/鋳造
  • ロフト角:46、48、50、52、54、56、58、60、62度
  • ソール(ロフト):I(46〜52)、C&S(54〜62)
  • シャフト:N.S.PRO MODUS³ WEDGE 105(ノーメッキ)、 N.S.PRO 950GH neo(カッパー)
  • 価格(税込):ノーメッキ 2万5300円、カッパー 2万7500円