ショートパットが苦手なら専用パターを持てばいい? パターの二刀流はアリかナシかを考えた
ゴルフライターT島が切り込む!フィッティングショップだから分かるゴルフギア最新事情/第192回

パターを2本、バッグに入れてみてはどうか? という提案について考えてみたゴルフギアライター・T島氏。それぞれのパターに明確な目的を持たせるのであれば、アリかも? 大蔵ゴルフスタジオのフィッター・野倉氏とパターの二本体制について語り合った。
パター二本体制はショートパットが苦手な人にオススメ?
T島 一部のゴルファーの間では、ドライバー+ミニドライバーという2本体制、二刀流に注目が集まっておりますが、先日AR GOLFに伺ったところ、パター二本体制を提案するということでした。
野倉 パター二本ですか! 短いパットはいいけど、長くなると苦手という人もいるからアリなんですかね?
T島 T島は昨年AR GOLFでパッティングを指導していただいて、嫌な距離がけっこう入るようになったんで、パター二本? ピンと来ないなぁ…なんて思っていたんだけど。ハマりそうな人、いそうだよね。
野倉 具体的にはどんな提案なんですか?
T島 AR GOLFが提唱しているのは、30インチの短いパターで、そのパターの長さの半分の長さのグリップを入れてあるのです。それをスプリットハンドで打つんですけど、悩んでいる人がもう喜んじゃって、ずっと練習していた(笑)。あの人絶対二刀流にするな!

野倉 ショートパット専用のパターをプラスして二刀流ということですね。とてもおもしろいですけど、その代わりに何を抜けばいいんですかね?
T島 そこは悩むところだけど、ショートパットって頻度高いでしょ? ファーストパットをOKぐらいにつけないといけないわけだから、18ホールで10回以上は使用しそうです。
野倉 そうですね。ファーストパットが寄らない、入らないという人はショートパットが課題となるので、そういう人に良さそう? 逆を言えば、ショートパットが苦手な人って、OKにつかないファーストパットに問題があるんですけどね。
T島 そうだね。すごいフィッター目線ぽくて素晴らしい。

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苦手なパターを克服するには? 入れて当たり前と思うなかれ!
野倉 T島さんも昔はパターに悩んでいたんでしょ?
T島 そうそう。まずはファーストパットがダメだったのよ。だからいろいろなパターを試したりしていたね。
野倉 どうやって克服したんですか?
T島 まずは心理面ね。1メートルのパットって入れたいでしょ? でもメジャーチャンピオンでも外すわけです。「1メートルは100%入る距離じゃない」と考えるようにしたのが第一歩。
野倉 そうですね。絶対入ると思い込んでいたら、外した時のダメージが大きいですものね。グリーン上って、イレギュラーも発生するし。野球でも“取って当たり前”のプレーが一番緊張するんですよ(笑)
T島 そうそう。アプローチでもカラーとか、“寄せて当たり前”が一番嫌なわけよ。プロでも嫌って言ってた。まずそれを認めよう。当たり前にうまくいくことなどないと心に誓おう。
野倉 はい。
T島 パター苦手を克服できた、もうひとつの理由。それは、結果に向き合うこと。
野倉 具体的にお願いします!
T島 ちゃんと構えて狙った方向に打つ。ボール初速をイメージして距離感を合わせる。そうしたら、入る入らないじゃない。狙った通りに打てるかどうか? を大事にする。そうしてたら、ショートパットの苦手意識がなくなって、不思議なことにファーストパットも気持ちよく打てるようになった。
野倉 読みが外れてカップに入らなくても、きちんと構えて打てたのなら、仕方ないと。では、パター二本体制の話に戻りましょう。

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結局、課題を解決するには練習が一番なのね
T島 AR GOLFが短いパターでスプリットハンドを推奨しているのは、両手の間隔を広げてグリップするほど、ヘッドをゆっくりとしっかり動かしやすいから。
野倉 短い距離をしっかり打つのって難しいですものね。
T島 そう。そこに注目して30インチなわけですよ。
野倉 中尺やアーム・ロック、長尺なども大きな筋肉を使ってヘッドをゆっくりしっかり動かせるメリットがありますよね?
T島 そうだね。ショートパットにはかなり有効だと思う。あと腰痛持ちのゴルファーにもオススメ。
野倉 前傾が深くなる短いパターは、腰痛ゴルファーにはしんどそうですね。
T島 まあ、そこは仕方ない。
野倉 それにしても、パターの二本体制はちょっと面白そうですね。悩みが深い人にとっては、救世主的な提案になる可能性があるかも。
T島 二本体制を取り入れるのなら、前述したようにメンタルを改革したほうがいい。
・ショートパットが難しいことを認める。
・結果から逃げずに向き合う。
・入っても入らなくても使い続けたいと思えるパターを持つ。
ということなのだけど……わかりやすく言うと
“どうせ入らないんだけど、好きなパター使って真剣にやってみるか!“
”どうせ入らないけれどもちゃんとするぞー!”
ということ!
野倉 どうせ入らないのだから、お先しますっていうのも有りですか?
T島 時と場合によると思うけども……悩みまくっていて“病むぐらいなら全然有り”だよね。
野倉 フィッターから言わせていただくと、パターの形状、長さ、ヘッドの重さ、ロフト角、シャフトの選び方など、しっかりこだわっていただいて、お気に入りの1本を一緒に探したいです。
T島 そうだね。そのパターで入らなければ、練習しよう! と思える愛せる1本を持つことはとても大事。そういえば、二刀流のメリットがもうひとつある。それは購入したからには練習するようになる、ということ。これは効果絶大。ショートパットから逃げなくなる。
野倉 たしかに、作っちゃったら練習したくなりますものね。
T島 最終的に苦手や課題に「立ち向かう=練習」ですからね。諦めることが大事です。諦めるとは“明らかに認める”という意味です。ショートパットは難しい。ツアープロでも初心者でも悩んでしまうものなのです。
野倉 ゴルファー全員が逃げられないのがショートパットですね。というわけで、これでダメなら仕方ない! というパターを探しましょう!
T島 その前に、ショートパットもファーストパットも問題大アリな、大蔵ゴルフスタジオの市川代表のパターを探してあげて下さい。
野倉 いやー、それちょっと面倒くさいです。
T島 (笑)

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T島氏のプロフィール
ゴルフ関連のライター、動画撮影編集、ブロガー、フォトグラファー、YouTuber的な(笑)、いろいろやってます。ゴルフ、クルマ、カメラ、音楽、映画、ガジェット、が好きです。以前は、店舗の運営、出店、立て直しを25年やってましたが、何故かこんな仕事をしています。
大蔵ゴルフスタジオ
上記動画はT島氏が特派員ブログを勤めている東京都世田谷にあります大蔵ゴルフスタジオの説明。大蔵ゴルフスタジオ世田谷のクラブフィッティングの流れを説明しています。
取材協力/大蔵ゴルフスタジオ世田谷
住所:〒156-0053 東京都世田谷区桜3-24-1 オークラランドゴルフ練習場内
営業時間:11:00〜19:00
定休日:毎週月曜日
TEL:03-6413-9272
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