グリーン奥のピンまで20ヤードのバンカーショット、出すだけが正解?
先日ゴルフ友達とラウンドしている時にこんな話になりました。ゴルフ友達から「前のミドルホールで2打目がグリーン手前のバンカーに入ってしまった。ピンまで20ヤードで、ピン位置は奥だった。アゴが高いのに寄せにいったら、アゴに当たってまたバンカーに戻ってしまった。脱出を優先した方が良かったのかな?」と聞かれました。
私は「アゴが高かったから、寄せるよりは脱出優先がマネジメントとしては正解かな」と答えました。ゴルフ友達は「やっぱり脱出優先だったか。寄せを狙える条件もあるの?」とさらに聞いてきました。私は「基本は脱出優先で、寄ればOKのスタンス。バンカーが得意な人は寄せを狙える条件もあるはず」と答えました。
グリーン手前のバンカーからピンまで20ヤード、しかもピンが奥に切ってある場面は、アマチュアゴルファーにとってかなり判断が難しい状況です。手前ピンなら、まずグリーンに出すことを優先しても、結果的にそこそこの距離に収まりやすいです。
しかし奥ピンになると、ただグリーンに出すだけではピンまで距離が残りやすく、寄せワンのイメージが持ちにくくなります。そのため、つい寄せたい気持ちが強くなり、必要以上にピンへ近づけようとしてしまいます。
ここで難しいのは、20ヤードという距離が短すぎず長すぎず、中途半端なことです。ほんの少し出せばいい場面ではなく、ある程度の距離感も必要になります。一方で、しっかり飛ばそうとしすぎると、砂ではなくボールを薄く打ってしまい、グリーン奥まで飛びすぎるミスも出やすくなります。
つまりこの場面は、出すだけでは寄りにくく、寄せようとするとミスの幅が大きくなるのが難しさです。だからこそ、技術だけで解決しようとするのではなく、まずは状況を見て、寄せを狙える場面なのか、それとも脱出優先で考えるべき場面なのかを整理することが大切です。
寄せを狙っていい条件とは?
この場面でも、条件がそろっていればアマチュアゴルファーでも寄せを狙えます。まず大前提になるのは、一発で普通に脱出できる見込みが高いことです。
そのうえで最初に見たいのがライです。ボールが軽く砂の上に乗っていて、目玉ではなく、極端に沈んでもいないなら、ヘッドを砂に入れてボールを運ぶイメージを出しやすくなります。
次に確認したいのがバンカーのアゴです。アゴがそれほど高くなく、必要以上に高い球を打たなくてもグリーンに乗せられるなら、距離感を合わせやすくなります。
さらに大事なのが、グリーン上に明確な落としどころがあるかどうかです。奥ピンだからといって、ピンの位置まで直接キャリーを合わせにいく必要はありません。グリーンの手前から中ほどに安全に落とせて、そこから少し転がしてピン方向へ寄せられるなら、それは十分に寄せを狙える条件です。
加えて、奥へ多少オーバーしても致命傷になりにくいことも重要です。奥が平らで、外しても次が極端に難しくならないなら、攻めるリスクは下がります。
つまり、ライが素直で、アゴが低くて、落としどころが見えて、奥の危険が大きすぎない。この条件がそろっていれば、アマチュアでも無理なく寄せを狙ってよい場面だと言えます。
ピンが遠い時のバンカーショットで避けたいミス
この場面で絶対にやってはいけないミスは、まず一発で出ないことです。ピンが奥にあると、どうしても寄せたい気持ちが強くなりますが、その気持ちが強すぎると、インパクトでゆるんだり、逆に距離を出そうとしてヘッドの入り方が浅くなったりします。
その結果、バンカーから出ないミスが出ると、一気にダブルボギー以上が見えてきます。
次に避けたいのが、ピンを直接狙いすぎてホームランすることです。奥ピンだからこそ、ボールを奥まで運びたくなりますが、バンカーショットで距離を合わせようとしすぎると、砂ではなくボールを薄く拾ってしまうことがあります。
そうなると、グリーンを大きくオーバーして、奥のラフや下り傾斜から難しいアプローチが残ります。
さらに見落としやすいのが、難しい条件なのに寄せ前提で考えてしまう判断ミスです。ライが悪い、アゴが高い、奥が危険といった条件なのに、最初から寄せるつもりで構えると、ショットそのものより考え方の段階で無理が生まれます。
アマチュアゴルファーにとって、この場面の成功基準は毎回ベタピンではありません。条件が普通なら2〜4メートルに寄れば十分成功ですし、難しい条件なら一発で安全に出して、次に2パットしやすい場所へ運べれば合格です。その基準を忘れて、ピンだけを見ることが最大のミスにつながります。
迷ったら脱出優先が正解
脱出優先に切り替えるべきなのは、少しでも一発脱出の確率が下がる条件がある時です。例えば、ボールが目玉気味だったり、砂に半分沈んでいたりするなら、距離感まで合わせるのはかなり難しくなります。この場合は、まずグリーンに出すこと自体が最優先です。
また、アゴが高い時も同じです。高さを出すことが先になるので、寄せるための距離感まで求めるのは現実的ではありません。
さらに、砂が極端に硬い、または柔らかすぎる時も、普段通りの感覚が通用しにくいため、寄せ狙いは危険です。
そして特に注意したいのが、ピン奥が危険なケースです。奥が下り傾斜だったり、グリーン奥が狭かったり、奥にこぼれると寄せづらかったりするなら、寄せようとするほどスコアを崩しやすくなります。
こういう場面では、ピンそばを狙うのではなく、グリーン中央付近や、少なくとも次を打ちやすい場所へ出せれば十分という考え方の方が、結果的にスコアはまとまります。
アマチュアゴルファーは脱出優先という言葉を消極的に感じるかもしれませんが、実際にはこれは逃げではなく、ボギー以内でしのぐための前向きな判断です。迷った時は、寄るかどうかではなく、一発で安全に出せるかどうかを基準にする。この考え方ができるだけで、バンカーからの大叩きはかなり減らせます。
もう少しでシングル(ペンネーム) 東京都内在住の40代のサラリーマンゴルファー。2011年にゴルフを始め、現在のJGAハンディキャップは4.5。2020年にはヘッドスピードアップにチャレンジし、42.4m/sからスタートし、61.0m/sまでアップ。2020年からシングルプレーヤーになる過程を記録するために、ブログ「シングルプレーヤーへの道は遠い?」を運営(https://low-handicapper.com/)。










