賞金総額2億円は国内2番目の高額大会
「前澤杯」の賞金総額は、メジャーの「日本オープン」の2億1000万円(※2025年大会の実績)に次ぐ2億円。100人の選手が出場し、4日間予選カットなしで争われます。
その中で注目したいのが、今春に早稲田大学を卒業した実質ルーキーの中野麟太朗です。男子ツアーの国内開幕戦だった先々週の「東建ホームメイトカップ」では最終日最終組でプレー。
結果は優勝した石坂友宏と3打差の5位だったものの、優秀争いの中ではタイガー・ウッズを彷彿とさせるようなプレーを披露しました。
4番パー5の4打目はグリーン左のショートサイドからで距離は5~6ヤードほど。グリーン面は下っていて普通のショットでは到底止められない状況でした。
この場面で60度のウェッジを手にした中野はバックスイング、フォロースルーともにフルスイングと変わらない大きさで目一杯振り抜きます。
国内開幕戦で、タイガーばりのスーパーショットを披露
「あれぐらい上げないと止まらない、とイメージがばっちり決まりました。今週(東建の大会を通じて)のベストショットでした」と振り返った一打は柔らかく、フワリと上がると、着弾してからはゆっくりと転がってボールがカップに吸い込まれます。
普段はクールにプレーする中野もこの時は「やってやったぜ、という感じでした」という会心のショットに激しくガッツポーズ。ショットもリアクションも、全盛期のウッズを思わせるものでした。
中野は昨年11月の「三井住友VISA太平洋マスターズ」でプロデビューし、今年が実質的なルーキーイヤーです。その国内開幕戦でいきなり優勝争いし、ミスすれば大トラブルになり得るショットを選択し、成功させるのは大物の証しでしょう。
この後5、6番でバーディーパットがカップに蹴られ、7,8番の連続ボギーで優勝争いから脱落したことにラウンド後は「優勝争いで顕著に出るのが、ショートゲームでパーを拾えなくなること。普段の練習で緊張感か足りないのかな、と思います」と悔しさをにじませていました。
その「緊張感」は、プロとして優勝争いを実際に経験してみないとわからないこともあるはず。「東建」での悔しさと経験を糧に、今週はどれだけ成長したかを見せてくれるのでしょうか。
「前澤杯」プロアマ戦の「若手応援プラン」は完売
前澤杯のプロアマ戦は一緒にラウンドしたいプロをオークション形式で落札するシステムです。
「若手応援プラン」にリストアップされていた中野は同プランで最初に売り切れ。いきなりの優勝争いをしたルーキーに対してファンの期待と注目も高まっていることが表れています。
「東建」で上位→次戦で優勝は松山英樹などそうそうたる名前が
「東建」で上位に入った選手が、次の試合で優勝というパターンの達成者には2013年の松山英樹や桂川有人(2024年)、蝉川泰果(2023年)、池田勇太(2016年)、藤田寛之(2012年)などそうそうたる名前が並んでいます。
男子ツアーは投資ファンドの日本産業推進機構グループ(NSSK)と契約し新会社「J-Tour」を設立。来シーズンはみずほフィナンシャルグループがツアーの冠スポンサーとなるなど、装いも新たになります。
松山英樹などの再現で新たな時代の顔となることが期待される中野が今週どんなプレーを見せるかに注目です。
(文/森伊知郎)







