6打差リードで迎えた最終日 終わってみれば1打差の勝利
クラークは3日目を終えて2位に6打差をつける独走状態。
2023年以来の大会2勝目は安泰と思われていました。
それが前半で3つ落とすと、17番パー3のボギーで1打差になってしまいます。
18番のティショットは右ラフに行き、2打目は思ったほどフライヤーしなかったのか、15メートルのパットを残します。
17番は18メートルをスリーパットしているだけに不安に襲われてもおかしくない状況です。
それでもファーストパットをきっちり15センチに寄せて勝利を確定させました。
優勝後もパターは手にしたまま アテストにも持ち込む絶対の信頼感
ウィニングパットを決めるとキャディーと勝利を分かち合います。
普通ならこの時にパターはキャディーに渡すものですが、クラークはその後同組のスコッティ・シェフラーと握手したり、家族や関係者と歓喜のハグを交わす際もパターを手にしたままでした。
アテストのスペースにも持ち込んでいたぐらいなので、パターに対して絶大な信頼感があったということなのでしょう。
3月から「スコッツデールTECアリーブルーオンセット」を使ってパットが大幅改善 世界ランキングも75位→8位に!
クラークが「スコッツデールTECアリーブルーオンセット」パターを使い始めたのは3月の「ヒューストン・オープン」から。
白いヘッドにドットとサイトラインが入ったデザインが特徴のパターについて「最初に目を引いたのがホワイト仕上げで、とても構えやすく、すぐに自信を持つことができた。オンセットのパターを使ったことはなかったけど、自分の視覚に合っていてトップレールのドットと組み合わせるとアライメントがシンプルになり、これまで以上にロングパットが入るようになった」と話しています。
2023年の「全米オープン」を制し世界ランキングひとケタが定位置だったのが昨年から不調に陥り「ヒューストン・オープン」前は75位まで落ちていました。
それがこのパターを使い始めて4試合目で優勝した「CJカップ・バイロン・ネルソン」では60をマークした最終日にトータル158フィート(約48メートル)のパットを決め、「ストローク・ゲインド・パッティング」の12.5はツアー記録でした。
「全米オープン」の優勝で世界ランキングは8位に浮上したことに「パッティングが大幅に向上して“ウィナーズ・サークル”に戻ってくることができた」とパターの貢献が大きかったと言います。
こうして得た自信が、スリーパットしたらプレーオフ、のプレッシャーがかかっていた最終ホールの15メートルのロングパットでも不安なく打ち、寄せることができたのでしょう。
優勝会見でも「この2日間は酷いプレーもあったけど、パットとショートゲームで優勝争いに踏みとどまることができた。ピンのパターで決めたパットは全てがとても素晴らしものだった」と振り返っています。
メッキではなく、純金製の「ゴールドパター」をゲット 契約外でももらえた!?
珍しい「パターのみの使用契約」(他のクラブは契約なしのフリー)をクラークと締結したことをピンが発表したのは開幕前日の17日でした。
ピンでは同社のクラブを使った選手が世界の主要ツアーで優勝すると、最後のプレーで使ったクラブ(主にパターですが)に金メッキを施した「ゴールドクラブ」または「ゴールドパター」を贈呈します。
「全米オープン」などのメジャーで優勝すると、その栄誉を称えてメッキではなく純金製のクラブまたはパターが贈られます。
クラークは契約から4日後にメジャー制覇でぎりぎり純金パターをもらうことができる、と思いきや、たとえ契約外の選手であっても贈呈されるのだそうです。
クラークの「スコッツデールTECアリーブルーオンセット」のスペックは長さ38インチでライ角は70度。ロフト角は3度となっています。
ヘッドの重さは約400グラム。これが純金製になるのですから、優勝のトロフィーと同じぐらい価値あるものを手にすることになります。
(文/森伊知郎)













