ツアー史上5度目のレアケースでバースデー優勝のチャンスが巡ってくる

ツアー史上最高の賞金総額4億円の大会は26日の金曜日が悪天候で午後3時半にサスペンデッドに。

27日の土曜日は台風接近のため中止となり、28日の午前8時に再開。72ホール完走することをポリシーに掲げて予備日を設定している大会は2020、2024年に続いて3度目。ツアーとしては5度目(他に1997年と2021年の「日本女子オープン」)の月曜日決着となりました。

その29日に21歳の誕生日を迎えるのが倉林です。

“バースデーV”となれば1988年のツアー制度施行後では9人目となります。

これに「ルーキー」「初優勝」が加わるといずれも史上初の快挙です。

16→3位の浮上につながった修正とは

第2Rは6バーディー、1ボギーの67で回り16位から3位へ浮上。

その要因は台風接近のため中止となりコースもクローズされた27日に、今大会でキャディーを務める兄の太聖さんと取り組んだスイング調整にありました。

ここではアドレスで右を向く傾向があったことで「私は本来ドローなんですけど、右を向きすぎて左に打とうとして(スイング軌道が)上から入ってしまって逆球が出るミスが多かった」のを修正したそうです。

太聖さんがキャディーを務めるのは4月の「ヤマハ」以来。

この間に「ヨネックス」での2位がある一方で予選落ちと棄権が合わせて4回。

プロ1年目の緊張感や疲労から、微妙にズレてしまっていたアドレスをきっちり修正しました。

「気持ち悪いと思ったら、しっかり仕切り直す」

さらに「私は結構せっかちなので、右を向いていても、なんとかなるだろうと思って打っていたのを(アドレスで)気持ち悪いと感じたらしっかり仕切り直すことを今日は心がけました」と言います。

倉林の前週までのフェアウェイキープ率は65.0794%で69位だったのが、第2Rでフェアウェイを外したのは4回(71.4286%)に向上したのが6バーディーにつながりました。

第3Rのスタートは午後5時

午後5時にスタートした第3Rは日没サスペンデッドまでの6ホールで2バーディー、1ボギー。

「最後はボギーにしちゃいましたけど、ひとつ伸ばせたので良かったです。ドライバーは引き続きいいので、明日も好調だといいです」と30ホールの長丁場となる29日の最終日への意気込みを語ります。

ツアー制度施行後、これまでに38年間で1354試合が開催されましたが、前述の通りバースデー優勝は過去に8人しか達成者がいません。

9人目となるチャンスは、これもツアー史上5度目のレアケースとなる月曜日決着になったからこそ巡ってきました。

26日は実に99人が第2R途中でのプレー中断となり、中1日をおいての再開に。

倉林は第2Rのスタート5分前に中断となったため、グリーンコンディションなどが“3日またぎ”のプレーで大きく変わることの影響を受けることは回避できました。

次戦の「資生堂・JALレディスオープン」が開催される横浜でお祝いする予定だった29日の誕生日は、この運の強さで史上9人目の快挙を達成できるかに注目です。

過去のバースデー優勝達成者(1988年のツアー制施行後)

選手名 大会 達成時年齢
安井純子 1999 住友VISA太平洋クラブレディース 39
不動裕理 2001 富士通レディース 25
上田桃子 2008 サントリーレディス 22
全美貞 2009 樋口久子IDC大塚家具レディス 27
フォン・シャンシャン 2012 meijiカップ 23
イ・ボミ 2016 CAT Ladies 28
申ジエ 2019 フジサンケイレディス 31

(取材・文/森伊知郎)