4日間のトータルバーディー数1553! ツアー新記録の伸ばし合い

今大会の4日間でのトータルバーディー数は、これまでのツアー記録だった2年前の大会での1481を更新する1553にもなりました。

加藤は前日までで18アンダー。この日前半のアウトでも5バーディーの31で回り1打差の首位でサンデーバックナインに入ります。

ところが初優勝への緊張からか、この日だけで他の70選手が2イーグルと119のバーディーを奪ったインでバーディーなしの1ボギーと大苦戦。

18番ではカラーからのバーディートライを2メートルもショートさせてしまいます。

パーパットは入れれば優勝。外せば最終組を一緒に回った仲宗根澄香と皆吉愛寿香とのプレーオフになるという状況でした。

プレッシャーで手が動かなくなりそうな場面で「ちょっと切れるラインだったんですけど、強めに薄くラインを取って打ちました」と振り返るウィニングパットは見事にカップに吸い込まれ、2008年「NEC軽井沢」で原江里菜が作った通算21アンダーの初優勝者最多アンダー記録を18年ぶりに更新する通算22アンダーでの初優勝となりました。

「硬い打感が好き」な契約外の加藤のために、1週間で届けられたカスタムパター

ウィニングパットを決めた時に手にしていたのはピンの「PLD ALLY BLUE ONSET」のカスタムパターでした。

このパターを使い始めたのは5月の「ブリヂストンレディス」から。

その前週には「全米オープン」を制したウィンダム・クラークが使う白いヘッドの「スコッツデールTEC」の同じヘッド形状をテストしたものの「私は硬い打感が好きなので、他に何かありますか?と言ったらお勧めいただきました」(加藤)という経緯で使うようになりました。

「PLD ALLY BLUE ONSETは昨年10月に数量限定で発売されましたが、加藤が使っているのは打感の好みに合わせてフェースが市販モデル(ディープAMP溝)とは異なるアルミニウムの横溝になっています。

また長さを1インチ短い33インチにして、ヘッド重量を10グラム重い370グラムにするためにソールも異なるものになっています。

凄いのは、ピンにとっては契約外の加藤に対してこれだけのことを、わずか1週間後に実行することでしょう。

これに応えるように「ブリヂストンレディス」では平均パット数が8位。

「大東建託・いい部屋ネットレディス」では4日間の平均が27.25で堂々の1位となり、最終日の26パットは全体で最少でした。

「私は練習しすぎてしまう」と自分で言うように、使用開始から約2か月にもかかわらずグリップがすり減っているのはかなりの練習を積んでいる証です。

加藤用にカスタムされたピン「PLD ALLY BLUE ONSET」。

ドライバーとフェアウェイウッドに多くの鉛を貼る理由は

パター以外の13本は契約するブリヂストンを使っています。

このうちドライバー(BX1LS)と3&5番ウッド(BX1ST)には多くの鉛が不規則に貼られています。

理由も聞いてみると「私は振り感的にヘッドが重いのが好きなので、自分で調整して感覚で貼っています」と教えてくれました。

この辺りも優れた感覚の持ち主なのでしょう。

「重いヘッドが好き」でウッドには多くの鉛が貼られている。

高校在学中にプロテスト合格 同期生の入谷響と荒木優奈のVに刺激受け「今年は自分が」

加藤はルネサンス大阪高校在学中の2024年にプロテストに合格しました。

昨年はプロテスト同期生で学年ではひとつ上になる入谷響と荒木優奈が初優勝したことに刺激を受け「今年は自分が優勝する、と思いながらやっていた」目標を達成しました。

お気に入りはワンオクの「Party’s Over」 

移動のクルマやストレッチでいつも聞いているお気に入りの曲はONE OK ROCKの「Party’s Over」とのことですが、10代での優勝を果たし、華麗な「パーティータイム」のスタートといきたいところです。

(取材・文/森伊知郎)