「進化」が難しい軟鉄鍛造アイアンがわかりやすく進化した

T島 :シャフトの新製品情報は一段落した感じですが、ブリヂストンさんから、人気の軟鉄鍛造アイアンがモデルチェンジします。B-FORGED「100CB」と「200CB+」が発表となりました、9月4日発売です。

野倉 :TOUR Bシリーズだったのが、B-FORGEDシリーズに名前が変わり「241CB」が「100CB」、「242CB+」が「200CB+」に代わるということですね。

T島: 軟鉄鍛造アイアンというのは、実際大きく性能アップさせるのが構造上非常に難しいです。今回「100CB」「200CB+」どちらもソール形状がブラッシュアップされ、PWのスピン性能がアップ。あと「200CB+」は“中空アイアンか?“というぐらいヘッドの中空部分のスペースがアップしています。進化が意外とわかりやすかったので驚いています。

野倉:「200CB+」もフェースは軟鉄鍛造なのですね。厚みもしっかりあるから弾く打感ではなさそうです。

T島 :ブリヂストンさんだと「258CBP」、ダンロップさんだと「ZXi5」どちらも軟鉄鍛造ボディですが、フェースはバネ鋼と呼ばれる弾く素材で薄いです。なので飛距離性能も高められるしキャビティ効果も出しやすいのですが、やはり弾く打感なのです。もちろんバックフェースに衝撃吸収材を貼り付けていますが軟鉄鍛造の打感の良さと言われても、構造的に無理があります。飛距離性能と寛容性アップさせると、軟鉄鍛造とは言えなくなりますね。やっぱり素材と構造が打感を決める。トレード・オフは否めないでしょう。

野倉: はい。やっぱり1枚の軟鉄鍛造(極薄フェースを溶接したりしていないボディ)は、打感がしっかりあります。

T島 :「200CB+」は1枚ものの軟鉄鍛造と弾くフェース+軟鉄鍛造ボディの間を攻めたモデルです。打ち出し角は少し高く、打感もしっかりしていて、寛容性もあります。面白いモデルなので是非試してほしいですね。

野倉 :性能は進化しているけど、アイアンは劇的に変えることは難しいですよね。パーツブランドのアイアンは軒並みロングセラーです。

T島 :こんな性能じゃ使えない!という性能的な賞味期限は、10年は軽くイケると思います。もちろん進化しているんですけどね。20年前の名器だって、ロフト角が寝ている場合が唯一問題ですが充分実用に耐えます。

野倉: 性能的な賞味期限ですか?では他の要素の賞味期限というのは?

T島 :見た目とか、アイアンは地面と接触するので消耗しますからね。多くの場合、結構長く使ってきたから買い替えたいな…というモヤっとした理由が一つ。

買い替えのタイミングは自分の性能が落ちたとき

野倉: もう一つは僕から説明しましょう。T島さんがちょい飛び系アイアンに替えたみたいな。“もうすこしこうしたい”という思いが強くなった場合ですよね。つまりスイングの変化や、体力的な変化がキッカケとなる場合です。

T島: 正解です。フィッティングスタジオだと、自分に合っているのか? という不安から相談に来られる方が多いと思いますが、最近飛ばなくなってきた。とかちょっとクラブが重く感じるなど、というきっかけのタイミングが多いんじゃないかな。

野倉 :T島さんは、“慣れは性能”と良く言っていますけど、“慣れ”ではどうしようもなくなった場合に、買い替えたいと思うとお客様を観て思います。

T島 :はい 以前の記事でアイアンをちょい飛び系に変えて、ゴルフが楽しくなったという話をしましたが、やはり買い替えのタイミングは、「自分の性能」が落ちたと感じた時かと。

野倉: 正直T島さん的にアイアンの買い替えタイミングというのは、何年ぐらいと考えていますか?

T島: 5年から6年ぐらい使って欲しい。慣れは性能だからね。メーカーさんも2年でモデルチェンジするんだけど、毎回変えるのではなく前々作のお客様がターゲットみたいな話をぶっちゃけてくれました。

野倉 :そうですよね。T島さんアイアンのグリップ交換したことないでしょ?つ まりアイアンのグリップが劣化するまで使ったことはない。

T島 :はい。僕は寿命の長い樹脂系のグリップだし・・(苦しい言い訳)

野倉: 5年から6年経つと、古く感じる。ヘッドにも傷が付くし。グリップもかなり劣化しますからね。スコア的には逆にそれより短いサイクルで買い替えないようにしたいです。

T島: 慣れは性能ですから、できるだけ長く使ったほうが良い。特にアイアンは、飛距離性能よりもターゲットを狙うクラブなので。そして体力が落ちたな…という自分の性能の劣化というのは5年周期ぐらいなんだよね。まあ63歳T島の体験談ですが。

野倉 :なるほど、5年から6年使えるアイアンを選んで欲しいということで、良いですか?

T島 :そうですね。あと今のアイアンのトレンドは、“打感“に特化されていると思います。中空アイアンなど、性能的な進化より、ここ10年で打感が劇的に良くなった。軟鉄鍛造ボディもS15Cなど柔らかい素材を使うメーカーが増えてきました。性能には全く関係ありません。

野倉: T島さん的には、炭素含有量が少ないほうがエライ! という論争が嫌いなようです。

T島 :昔、シャフトのトルクが少ないほうがエライ的な時代があったんだけど、今は適度に必要ということが浸透した。S15Cは確かに柔らかいけど、使用しているうちにライロフトが変化してくる。メーカーは対策しているというけど、柔らかいものにはリスクがあります。S20Cで充分でしょ?  T島的にはS25Cの打感が一番好きです。

野倉 :ロマロさんのアイアンでも同じヘッド形状で、S20CとS25Cが選べるモデルが有りました。何となく数字が少ないほうが“凄い”と思いがちですが、“好み”で良いと?

T島 :好みです!性能じゃないので・・ソコんとこよろしく。

野倉: T島さんはブリヂストンの「200CB+」と「100CB」をコンボ化して購入するようです。フィッター野倉の予言は当たります。

T島: ギクッ

T島氏のプロフィール
ゴルフ関連のライター、動画撮影編集、ブロガー、フォトグラファー、YouTuber的な(笑)、いろいろやってます。ゴルフ、クルマ、カメラ、音楽、映画、ガジェット、が好きです。以前は、店舗の運営、出店、立て直しを25年やってましたが、何故かこんな仕事をしています。