完全復活! タイガー・ウッズ、現地取材陣が語ったテレビに映らない真相(3/5)
タイガー・ウッズ マスターズ詳細|TIGER IS BACKの裏側 Part3
タイガーの最終組が15番をプレー中、首位タイには5人が並ぶ混戦状態だった。
過去14勝のメジャーではすべて逃げ切りだったタイガーはいかに初の逆転で、復活優勝を飾ったのか?
TIGER IS BACKの裏側
●Part1:タイガー・ウッズ 完全復活!
●Part2:テレビに映らなかった全18ホールのドラマ
●Part3:運命のパー3
●Part4:10年前とは別人!
●Part5:新ライバル
TIGER IS BACKの裏側【コース戦略】|運命のパー3
運命のパー3|No.12 155Y Par3
モリナリもケプカもピンを狙ってダボ。
タイガーは左!
ピンがある右サイドを狙ったモリナリは距離が届かず小川に入れたが、もう少し左であればバンカーで止まっていた可能性が高い。
最終日にイーグルは狙わない! タイガーの攻略はボギーはOK、ダボは絶対NG!
4日間でイーグルもダブルボギーもゼロ。
今年の最終日は異例だった。例年であれば最終組のスタートは午後2時頃だが、雷雨予報が出た影響で朝9時20分にスタート。時折、雨も降り、ひんやりした風が流れていた。その風が地上でも少し強く感じられたのはタイガーが11番をプレー中だった。そして、モリナリとタイガーの明暗がわかれたのが12番パー3。この時点でまだ2打差を追いかけていたタイガーだが、ピンを狙うことなく、小川を超えるのに最も距離が短い左サイドを狙った。タイガーは優勝後に、
「前の組のケプカとポールターが12番で池に入れたという情報が入ってきた時点で、風がアゲンストに変わったと思った」
と語っている。タイガーは15番でもイーグルを狙える状況でありながら、ピンを狙わずグリーンセンターを狙った。この展開について、かつて丸山茂樹の帯同キャディとしてタイガー・ウッズと戦った杉澤伸章は、
「昔からタイガーは、オーガスタでは“ミスショットになってもダブルボギーにならない攻め方”をします。実は12番はグリーン左に乗せても、難しいラインが残るのでボギーの可能性はある。それでもタイガーはボギーはOKと思っている。最後の18番の打目もミスショットしてもボギーがとれるフェードで右手前に外していた。もし左奥に外したらダブルボギーもあるので、タイガーはその方向には絶対に攻めません」
4日間を通してタイガーはイーグルも、ダブルボギーも1度もなかった。ダブルボギー回避が、1打差での勝利につながった。
GOLF TODAY本誌 No.563 113〜116ページより