下半身を主体的に使うことが飛ばしのカギ!

JGTO 2024 ツアー公式記録でドライビングディスタンス1位になったのが河本力選手。記録は319.25で、2位の選手との差は10以上もあります。

下記の連続写真から見てとれる河本選手のいくつかの特徴ですが、まず、両肩とグリップでつくられる三角形をキープしたままテークバックを開始し、と同時にコックを使ってヘッドを上昇させています。コックを使うためフェースはナチュラルに開いていき、トップではフェース面が正面を向いています。

ダウンスイングは開いたフェースを閉じながらクラブを下ろし、スクエアにインパクトしたあとのフォローではしっかりとフェースを閉じているのがわかります。すでにご存知の人も多いと思いますが、フェースを開閉させながらインパクトをするとボールがしっかりつかまり、飛距離アップの可能性が大きく広がります。

コック、そしてフェースの開閉以外では、アドレスしたときの下半身の向きをできるだけ変えずに上半身をしっかりとネジり、背中が完全にターゲットを向くほど深いトップをつくっています。下半身の向きを変えないことで捻転差が大きく、そして強くなるため、ボールを飛ばすためのチカラがより一層蓄えられ、ビッグドライブにフィードバックされます。

長距離ヒッターだけあり、ダウンスイング時の“タメ”も強烈だと感じます。写真5、6、7枚目を見ると、左腕とシャフトの角度がキープされていることがわかります。これだけ強い“タメ”をつくれると、インパクトでボールに伝わるチカラが相当に大きなものだと想像できます。アベレージゴルファーはもちろん、多くのアマチュアゴルファーは切り返した途端に手首の角度が解けてしまいがち。いわゆる、キャスティングです。こうなると、インパクトのタイミングに合わせた手首のリリース動作がまったく使えないためヘッドが走らず、ボールに伝わるチカラが小さくなってしまいます。タメをキープしてダウンスイングすることはなかなか難しいものですが、飛距離アップを望むなら、習得したいテクニックといえます。

写真では伝わりづらいのですが、切り返すときの下半身(腰、骨盤、左股関節など)の回転も見事で、あくまでも下半身の動きを主体的に使ってスイングしていることが見てとれます。河本選手は体格のいいプレーヤーといえますが、決して手や腕、上半身のチカラでクラブを力任せに振っているわけではなく、下半身をしっかり使いながら、上半身の動きとシンクロさせています。だからこそ、あれだけの飛距離を得られ、ドライビングディスタンスが1位になるのです。飛ばしたい人ほど、河本力選手のスイングを参考にしてみましょう。

河本力(大和証券)
かわもと・りき。2000年03月03日生まれ、愛媛県出身。河本結を姉に持ち、ワールドクラスの飛ばし屋として活躍を期待される選手。初優勝はルーキーイヤーの2022年8月「Sansan KBCオーガスタ」、さらにこの年「バンテリン東海クラシック」で早くも2勝目を飾った。

解説:宮川岳也(みやかわ たけや)
USGTFティーチングプロ。埼玉県の練習場とインドアスタジオでレッスンを行っている。