スピンと弾道の安定感がさらに向上完成度を高め続けるNO.1ウェッジ

何も引かずに足されるから最新は最高だと実感できる

「ボーケイSMシリーズ」の最新作「SM11」が発売された。世界のツアーでの使用率でも販売実績でもナンバーワンウェッジの最新作は、どう進化したのか? どこが変わったのか? 高橋良明プロに試打を依頼した。

まずは形状の評価「ヘッド形状は『SM10』との違いは感じません。『SM9』から『SM10』に変わった時は、リーディングエッジに僅かな丸みが付けられましたが『SM10』と同じになっています。スペック面でKグラインドのバウンス14度が12度に変更になったことが一番の変化かも知れません」と、大きな変化は無いという。

「『SM10』で既に完成形なのだと思います。とにかく全世界のプロが使用しているウェッジなので、多くのトッププロの意見を取り入れて作り上げられてきたのですから、変えようがないということでしょう」

外観の変化は感じられないが、試打すると若干違いがあるという。

「『SM11』は前作よりもインパクトでの球のくいつき感が少し増したように感じます。そのぶん少しスピンもかかりやすい印象です。とはいえ、スピンがスゴク増えるということではないので、打点や軌道が多少ブレてもスピン量の変化が少なくなるということがメリットだと思います」

「SM11」のフェースには、新たに「ディレクショナル フェーステクスチャー」が搭載されているというから、この効果によるものだと推測できる。

また、「SM11」では溝の耐久性向上のために、フェース面の下側に熱処理が加えられているというが、打感には変化がないのか?「打感の差は全く感じません。耐久性の違いは使い込んでみないと差が出ないので、今日のところは判定できません」と、少なくともデメリットは無いようだ。

ゴルフクラブの性能というものは、何かを高めれば、何かが犠牲となるように、二律背反というジレンマが起きやすいものだが、前作までに培ってきた高い完成度を損なわずに、着実に進化させるところが、ボーケイウェッジが№1の座を獲得し続けている強さの源泉といえる。

タイトリスト ボーケイデザインSM11

ボーケイデザインSM11


●ヘッド素材/軟鉄

●仕上げ/ツアークローム、ジェットブラック、ニッケル

●シャフト/ダイナミックゴールド(WEDGE)、BV105(WEDGE)

●価格/2万9700円


●ヘッド素材/軟鉄 ●仕上げ/ツアークローム、ジェットブラック、ニッケル ●シャフト/ダイナミックゴールド(WEDGE)、BV105(WEDGE) ●価格/2万9700円

SM11 進化のポイント

重心位置の統一

同一ロフト内のすべてのグラインドで重心位置を統一。ロフト毎に異なるグラインドをセッティングしても、イメージ通りの打ち出し角と弾道が得られる。

高周波熱処理

スコアラインの打点エリアに高周波熱処理を直接施すことで、未処理のものと比較して、2倍の耐久性を発揮する。

ディレクショナル・フェース・テクスチャー

溝と溝の間に施されたテクスチャーが摩擦を高め、ボールとの接触時間が長くなることでスピンコントロールを安定化。

グラインドの違いを試打で解説

グラインドでヘッドの抜けが大きく変わる


すべてのグラインドを高橋プロが試打。バウンスの効きや適合する打ち方を解説。

Mグラインド


ほとんど削りが施されていないタイプ。フルショットで使うロフト向き。

Sグラインド


Fグラインドをベースにトレーリングエッジを落としたタイプ。少し操作性が増す。

Fグラインド


ほとんど削りが施されていないタイプ。フルショットで使うロフト向き。

Dグラインド


Mグラインドのハイバウンスタイプ。入射角が急な人にマッチするオールラウンドタイプ。

Tグラインド


最も削りが多く、バウンスの効きを抑え込んだタイプ。テクニシャン向け。

Kグラインド(ハイバウンス)


ワイド&ハイバウンスで、急な入射角にマッチ。曲面でソールの跳ねを抑えて抜ける。

Kグラインド(ローバウンス)


緩い入射角にマッチするワイドソール。跳ねずに、滑るように振り抜けるのが特徴。

高橋良明

(たかはし・よしあき)1983年生まれ、東京都出身。2013年プロ入会。ツアーにチャレンジする傍ら、多くのゴルフメディアでクラブの試打を行って来たベテランテスター。DSPEゴルフスタジオ、ヘッドコーチ。