鈴木愛とのマッチレースを制する

髙橋彩華と鈴木愛が通算10アンダーで並び、3位以下に4打差でスタートした最終日はまさにマッチレースの様相となりました。

4番パー5で揃って最初のバーディーを奪い、5番パー4はともにパーでしたが、6番以降の13ホールのうち9ホールでどちらかのスコアが動くという目まぐるしい展開を最後に制したのは高橋。

2週前の「ヤマハ」で荒木優奈、仲村果乃とのプレーオフで勝ったのに続く接戦の強さを見せました。

自身初のシーズン複数勝利 目標は年間3勝

シーズン8戦目で自身初となる複数回勝利を挙げたことに「こんなに早く達成できて、すごく嬉しいです」と言い「オフシーズンに年間3勝を目標に掲げたので、あと1勝めざしていきたい」とさらなる勝利に意欲を見せました。

その「3勝目」は、出場資格獲得に強い意欲を見せている海外メジャーのために、この先1~2か月の間に挙げることを目指します。

「日本では見えない景色が見えて自分を成長させてくれる」海外メジャー

海外メジャーについて高橋は「日本では見えない景色が見えて、自分を成長させてくれる」と言います。

今大会翌日の20日も、千葉で開催される「全米女子オープン」の最終予選にエントリーしています。

本戦は6月4~7日にカリフォルニア週のリビエラCCで開催される「全米女子オープン」には「5月25日現在の世界ランキング75位以内」の出場資格もあり、先週の世界ランキングが75位の高橋は「KKT杯バンテリン」に優勝したことで一日36ホールで争われる過酷な最終予選で出場資格を獲得できない。あるいはスキップしても出場できることが濃厚です。

その他の海外メジャー出場資格については「全米女子プロ」(6月25~28日、ミネソタ州ヘイゼルティン・ナショナルGC)には「5月25日の世界ランキング70位以内」。

「エビアン選手権」(7月9~12日、フランス・エビアンリゾートGC)には「6月23日の世界ランキング50位以内」というカテゴリーがあります。

高橋は「KKT杯バンテリン」2日目に「うまくいけばエビアンも見えてくる」とコメントしていました。

「エビアン選手権」出場のためには、2か月以内に1勝以上が必要?

世界ランキングは過去2年間に出場したトーナメントで獲得したポイントを出場試合数で割って算出します。

髙橋は「ヤマハ」の優勝で17.9ポイントを獲得しました。

これに対して先週のアメリカLPGAツアー「アラムコ選手権」の優勝ポイントは66.11。

4位の山下美夢有が19.83。5位タイの岩井明愛が14.54ポイントを獲得しています。

世界ランキングはLPGAツアーに参戦している選手の成績も関係してくるので、日米両ツアーの“ポイント格差”も考えると前述のエビアンの資格を得るには「ニチレイレディス」(6月19~21日)までの今後8試合で少なくとも1勝以上が必要になりそうです。

「全然考えられない」年間女王も、過去の実績を知ると「弾みになる」

そうなると必然的に年間女王争いに絡んでくることになります。

優勝会見で年間女王について聞かれると「まだ全然考えられないです」と言ったものの、昨年の佐久間朱莉。一昨年の竹田麗央とこの大会の優勝者が2年続けて年間女王になっていることを聞くと「ここで勝てたことは弾みになりますね」と笑顔で話しました。

過去6人が今大会で勝ち、その年の女王に

獲得賞金で「賞金女王」を決めていた時代も含めると、上田桃子(2007年)、不動裕理(2004年)、服部道子(1998年)と塩谷育代(1992年)の計6人の大会歴代優勝者がその年の日本女子ゴルフ界の頂点に立っています。

「出世大会」を制した高橋の今後の活躍に注目です。

(文/森伊知郎)